【ky】今日も彼氏に愛される様です (ページ15)

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ふと、過去の思い出がよみがえる。

パーティゲームをやっていて、Aちゃんはサイコロを振る。

　「あ、一番じゃん！！くっそー…！」

　一番になって、誰も追いつけなくって

　『えへへ、どーだっ！』

何て言って、得意な顔をしている。

俺も、いい目出して「ラッキー！！」とか言ってAちゃんの隣にいたいな…Aちゃんは俺の憧れの人で、最愛の人。最初に出会った頃はAちゃん「煩くて、怖そうな人」だと思ってたらしくて、結構ショックだった。

Aちゃんの冷たくなった手を握る。握ったら俺の手も冷たくなっちゃって。

　「ダメだよ、消えたら！！！」

　『だいじょ、ぶ…だい、じょうぶ…だから…こ、こに、いる…』

弱々しい声。
俺の願いは一つだけ。
時が戻って、Aちゃんと同じ時を過ごすこと。同じ空間に居ること。
お願い、神様。
もう悪いことしないから、悪口とか言わないから…！！頼むから、願いを叶えてくれ…！！

そうやって、叶いもしないのに願ってしまうんだ。

　「ねえ、どこにいくの！？帰ってきてよ！！ねえっ…ねえっ…！！」

　「おかしいよ、こんな最期…！！」

だめ、おかしいよ。こんな最期。
もっと、もっと、もっと、もっと…
君の声を聞かせて。
君に触れさせて。
俺の名前を呼んで。
君の、愛しい名前を呼ばせて。
もっと、もっと、もっと、もっと…