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Aはじっと角名を見てきた。初めて会った時と同じ、真っ直ぐな目をしていた。
多分、Aは角名に言われずともよく分かっていただろう。
Aは、不思議そうに首を傾げた。
「何で私が虐めてくる馬鹿の為にそげな事せんといけんとね？」
ガツンと横っ面を殴られた気がした。
Aはその目を剣呑にして、角名を睨みつけた。
「言語や文化に優劣は無い。例えそれが英語と原住民の言語だろうが、言語の機能に優劣貴賎なんてもんは存在せんったい。それは方言も一緒。博多弁が可愛いから虐められる？馬鹿馬鹿しいね。私が生まれ育った地域じゃこうやって喋るのが当たり前で、これで人とコミュニケーションとってた。あんな時代遅れの思考回路でいるあっちの方が可哀想ったい」
うん、と角名は無意識に頷いていた。何故か瞼が熱くて、視線の先のAがぼやけて見える。
「そうやね。その通りやと思うで」
「･･････何であんたが泣くと？私が虐めてるみたいじゃん」
「いや、空閑かっこいいなと思って」
ごめん、なんて言えなかった。Aのプライドがきっと許さない。角名が泣いたところで、Aのこの状況は何も変わらないというのに。
Aは困った様に眉を下げた。
「あんた、優しいね」
「虐め無視してんのに？」
「私の代わりに泣いてるじゃんか」
Aは角名に近付く訳でもなく、泣き止むまでの短い時間、黙ってそこに立っていた。
角名の涙が止まった所を見計らって、Aは口を開いた。
「私の事は本当に気にしないでいいよ。嫌がらせは気が滅入るけど、今通ってる道場とか塾に友達いるし。女子は兎も角、男子は私の事嫌ってないって分かっとーけん」
角名が女子にモテる理由、分かったかも、とAは笑った。久しぶりに見る、屈託のない笑顔だった。
「角名があんまり私に話し掛けなくなったの、これ以上女子に刺激与えたくなくてわざとそうしてた事くらい分かっとーよ」
え、と声が上擦った。Aは面白そうに目を三日月にした。
「ありがとう。あんた間違ってないよ。結構それで助かってる」
「･･････そう」
「うん。これからもそうしてくれると助かるな」
こいつには敵わないな、と思ったのは人生で初めてだった。
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あき - 西女ってもしかして神女がモデルだったりします？そうだったらうれしい、おもしろいです‼ (9月4日 21時) (
レス) @page6 id: b4d5d428cd (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - こんな時間に失礼します。設定もお話も全てがとても面白くて夜の３時ぐらいにイッキ見してしまいました笑笑この作品が大好きなのでこれからも無理のないように更新頑張って下さい！！ (2023年5月5日 3時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - マミーポコパンツさん» コメントありがとうございます！恐悦至極にございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
エリンギ(プロフ) - キョンシーさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄の至りでございます！！ (2023年3月31日 17時) (レス) id: d64584d3be (このIDを非表示/違反報告)
マミーポコパンツ - 絵うますぎませんか!?更新楽しみに待ってます!! (2023年3月9日 15時) (レス) @page19 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エリンギ(サブ垢) | 作成日時：2023年2月26日 23時
