恐怖の再来 ページ49
これだけ愛を語られようが、実はユミは何処かまだ異常に愛されていると実感は出来なかった。
いきなりすぎた原因もあるけれど一番は今までの環境だろう。妹以外の愛を受けなかった人生。むしろ育ての親からは見放され、人としての扱いを受けてこなかった。
身なりも飛び抜けていない地味な私を好いているなんて、信じられなかった。
しかし、それはもうどうでもよかった。
何故なら、妻となり高額な収入が数ヶ月入ったお陰で借金の返済額とこれからの資金があと数日で貯まるからだ。
資金がたまったら、この仕事を辞めて妹を探しにいく旅に出るつもりだった。そして、本で勉強した知識を子どもたちに教える仕事をするつもりだ。
あと、数日で....。
妹を迎えに行ける。
私がこの仕事を辞めても代わりに妻を演じる人などアレクシなら切りなくいるだろう。
大丈夫。長年の目的はすぐ目の前にあるのだから。
４日後に退職する。
大きな決断だった。
しかし、アレクシは当に気付いていた。
「逃がさないよ」
彼の狂気の裏で事は進んでいた＿＿。
「....え？」
「逃げるつもりだったんだ？いけない子だね。
俺がじっくり教えてあげるよ、心にも、身体にも」
＿彼からは、逃げられない。
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弟一章が完結しました！
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第二章に続くので是非読んで下さい。
追記：続編作りました！
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作者名：三兄弟だんご | 作成日時：2018年6月19日 0時
