初仕事 ページ32
今日は自然に目が覚めなかった。
誰かに呼ばれたと気づけば、周りには数人の使用人がいた。
綺麗な女の人たちばかりがどうしてここにいるのだろう。
「アレクシ様から身支度をするよう仰せつかって下ります」
「、、、は、はぁ」
身支度をする?
一体どういうつもりなのかしら。
ユミは何も聞かされてないので分からなかった。
使用人の人がさあ、と言って私の服を持ち上げる。
ユミは咄嗟のことにビックリしてしまう。
「大丈夫ですっ自分で着ます」
流石エリクタッカー家の使用人だ。
頼まれてますので、と言って強引にユミを引き剥がす。
ユミの顔は林檎のように赤くなったのは言うまでもない。
それから服を着せてもらっただけでなく
髪を結ってもらったりお化粧したりなど貴重なことをさせてくれた。
「すみません。私なんかにこんなこと、、」
何だか、すごくくすぐったい。
今度からアレクシに使用人の人は休んでいいって言おうかしら。
こんな朝早く来て大変よね。
使用人たちが退室したあとしばらくしてアレクシがドアを開ける。
「_これから婚礼式が始まる。
来い」
今日が婚礼式_。
ユミはアレクシの元へ行き、初めて部屋を出ることを許された。
アレクシの後を着いていくが、
見馴れないものに囲まれて緊張が高まるユミは
顔を真っ青にしていく。
アレクシの方をちらっと見るも、
婚礼式とは思えない冷めた顔をしている。
何かの業務にかかるような雰囲気で
やることを終わらす、ということしか考えていなさそうだ。
確か、本で読んだ通りだと
まずは婚礼を発表する。
そして、アレクシの父から認証をもらい式が終わる。
最後に宴だったと思う。
その間、とりあえず座ってればいいのよね。
華やかな会場にようやくついた。
_すごい。こんなに花や細工のガラスがたくさんある。
こんなに天井が高いのなんて初めて見たわ。
等々ユミは感動して辺りを見ていると
一人の男性にぶつかってしまう。
ユミはすぐに謝る。
「、、、あれ?もしかしてユミちゃん?」
そのぶつかった男性の名前はエドワードだった。
しかし、ユミは何も覚えていないのでシドロモドロするばかりで何も答えられない。
「どうしてここに_」
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作者名:三兄弟だんご | 作成日時:2018年6月19日 0時