【名探偵コナン】家出少女は公安の彼と恋人説

＊story 57＊ ページ17

*安室side





ウォッカからその知らせを聞いた時、一瞬頭が真っ白になった。

蓮華さんが居なくなった…だと？

ウォッカの話によると水を取りに離れただけなのにもう30分近く帰ってこないと。

何かに巻き込まれているんじゃ……。今回のターゲットは女遊びが激しいことでも有名で、その手口はとても卑劣だという情報も入っていた。

もし彼女がターゲットに攫われていたとしたら……。

考えただけで寒気が走る。その手の薬でも羽振りがよかったらしいターゲットに捕まったら、ただでは済まないだろう。


早く見つけなければっ……！

思わずバッと走り出しそうになった。
……ところをジンが俺の肩を掴んで止めた。



「何ですか、早くしないと彼女が…」

「んなこと分かってるが、居場所なんてわかんねぇだろうが。ターゲットにやられた可能性が高いなら、こっちにも手がある」


てめぇは奴らに取引を早めにするからと伝えて部屋を聞き出せ。多少強引になってもかまわん。

ウォッカ、お前はターゲット以外の可能性を辿れ。

ジンはいつになく冷静に俺とウォッカに指示を出す。



「あなたは？」

「俺は俺で探すさ」



そう言ってジンは、颯爽と人混みの中へと消えていった。

落ち着いて見えるがその指示の速さといい、振り返る瞬間のあの鋭い目付きといい……






「………あのジンに、ねぇ…」




ここまでさせる蓮華さんは、本当に何者なんだろうか。

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