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どこら辺かの日常参 ページ50

・【父蜘蛛編】 *母、姉と同様過去は妄想です





息子『父ちゃん、父ちゃん!お庭で遊ぼ!』


娘『だめ!父ちゃんは私と折り紙するの!』



妻『もう、喧嘩しないの。
お父ちゃん困ってるじゃない』






………懐かしい記憶だ……。
俺がまだ人間だった頃の……幸せだった頃の記憶。



___そんな幸せを奪ったのは人間だった。




いつものように家に帰ると血の匂いがした。
焦って戸を開けると、鉈を持った男が居た。
そいつの見つめる先には腕を切られた妻と
怯えている子供達だった。



夫『……お、れの家族に……近づくなっ!!!』






___結局、家族は守れなかった。




血だらけの体に鞭打って、家族を埋葬した。
あの男は金銭を全て奪って俺の腹を鉈で斬り
そのまま逃げた。俺を仕留めたと思ったのだろう。




夫『くそっくそっ!!!俺が…俺がもっと強ければ___家族は守れたはずだ!!!』







地べたに蹲る俺はなんとも惨めで非力だった。
鬼になった後も非力なのは変わらなかった。
水溜まりに写った頼りない俺の顔に無性に苛立ち
布で顔を覆った。




累『ねぇ、僕の父さんになってよ。』



累にそう言われたとき、俺は直ぐに頷いた。
鬼になってもこべりついて離れなかった記憶を
累の家族になることで紛らわせられると思った。
父親になる際に累の血を分けてもらった。


顔を変えてくれると累は言った。
だが俺は人間の姿で居たくなかった。
また水溜まりに写った自分に絶望するのは嫌だった。
どうせなら……記憶を忘れて化け物にでもなれたら。





なんて…本当に化け物にされたのは驚いたが、
その時にはもう理性なんてなかった。
累のあやつり人形になっていたんだ。
次こそは守ろうと決意した家族も
累の命令ひとつで傷つけた。





____俺は…一体なんだったのだろうか









『おとーさんでしょ?』




父蜘蛛『……お、ま…え』



『お父さんはね、悪くないよ。
どんな時になっても家族を守ろうとしたんだよね。
それってすごくいいお父さんだと思う!
お母さんに手を上げたのは酷いけど、でもね




私はあなたみたいなお父さん素敵だと思うの!
次は家族のこと守りぬけるよ。
理不尽な世界はここで終わる!



血鬼術__輪廻転生__』







父蜘蛛『…!……お前達…迎えに来てくれたんだな………父ちゃん、嬉しい、ぞ…』




『お父さん、そんな顔だったんだ!
全然惨めじゃないじゃん』




意識はそこで途切れた。

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あねもね - ワンピースとドラゴンボールまざってて草。めちゃくちゃこの小説大好き。めちゃくちゃ良い。何回でも読んでられる。作者さん天才。 (2023年4月29日 23時) (レス) @page47 id: 2e6bf88bc0 (このIDを非表示/違反報告)
七面鳥ぱん(プロフ) - この夢主好きです (2020年10月30日 0時) (レス) id: e003fe3107 (このIDを非表示/違反報告)
無惨&夢主 - HAHAHAHAHA☆ (2020年2月7日 16時) (レス) id: 6017619077 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - なんか主人公がなろう系の主人公みたいですね(笑) (2020年1月31日 16時) (レス) id: d2800fae96 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇにっと(プロフ) - 純(仮)さん» Aさんってなってますか?多分バグ…だと思います、このサイト結構そういうの多いので^^; (2019年11月28日 20時) (レス) id: c7608c62ab (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:翔月 | 作成日時:2019年10月29日 23時

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