第6話−白沢 麻友− ページ8
「はい、それでは以上をもちまして一学期終業式を終わります。礼!」
あれから何日か経ってすようやく待ちに待った夏休み!!
「あぁ〜....。やっと終わったね〜、一学期。」
「今年も課題多いね...。」
そう言えば、去年は初めての高校での夏休みで課題が多くて全然、遊べてなかったなぁ〜....。
よしっ!!
今年は課題を頑張って、あかりちゃんと璃埜ちゃんといっぱい遊ぶもんねっ!!
私はワクワクしていてもたっていられず、道中で鼻歌交じりにスキップをいていた。
「麻友ー?何やってんの?危ないよー。」
「ん?大丈夫、大丈夫!!それより.....あかりちゃん、璃埜ちゃん、今年はいっぱい遊ぼうね!!!」
「どうしたの、麻友。......子供みたい。」
璃埜ちゃんはそこまで面白かったのか、珍しくクスっと笑っていた。
「あー!今、笑ったでしょ!?ってか、子供じゃないもんねーだ。」
なんて、くだらないことで言い争ってた私と璃埜ちゃんを遮ったのは、あかりちゃんだった。
「ん.....?なんかこの大通り今日、人少なくない....?」
「え?そ〜う??」
あかりちゃんに言われてみて辺りを見ると、確かに人が少なくてその人たちも何か違和感があった。
「何かあったのかな?」
「分かんない、とりあえず早くかえr.....。」
そう言いかけて、私の足が何かにぶつかってコケてしまった。
「.....痛っ!!」
「麻友!大丈夫?」
「うん、大丈夫.....。」
そう言って立ち上がり、ぶつかった何かをまじまじと見ると"それ"は、驚くことに"人"だった。慌ててその"人"に謝った。
「.....す、すみません!!お、お怪我はありませんか!!」
思いっきり頭を下げたが、その"人"はいくら待っても応答しなかった。仕方なくその"人"の肩を引いてみた。
「あ、あのー....大丈夫ですk.......、ひっぃい!!!」
「えっ....。麻友??.....どうしたの?」
それ以上は声にならなかった。
"それ"は、
紅く眩くそして虚ろに輝く瞳。
白い肌と毛の抜けた頭。
そう、"それ"は......
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作者名:詩雨・yuuhi | 作成日時:2018年8月10日 19時