おはよう、シンデレラ【そらる】

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「………………え、」



突然の彼女の告白まがいの言葉に思わず聞き返すと、彼女は一層頬を赤くした

そして俺の胸に顔を埋めながら“そらるさん、好きです”なんて





(…………あー、やばい)



きっと今の俺の顔は真っ赤なんだろう

予想もしていなかった彼女からの告白に戸惑っていると、何か言って下さいよ、と彼女は不満げだ

きちんと応えよう、そう決心して、俺は彼女の瞳を見つめた





「………………A、」

「…………は、はい」





俺に名前を呼ばれて緊張気味に返事をした彼女にクスリと笑って、俺は口を開いた









「好きだよ、俺も」







そんな俺の言葉に、彼女は何度か目を瞬かせた後に、“本当………ですか？”なんて聞いてきて

“当たり前じゃん、好きですよ”と答えれば、嬉しそうに彼女は微笑んだ



あの日のような、キラキラとした満面の笑みで







「私…………自分で言いたくないんですけど、シンデレラみたいですね？」

「ふふ、俺は初めて会った時から思ってたよ」




“まさか、道端で靴を拾うなんて思ってなかったしね”と笑えば、“たしかにですね”と彼女は苦笑い

お互い少しの間笑い合って、俺はふぅ……とため息をついた






“ねぇ、A”改めて彼女の名前を呼ぶと、“はいっ、そらるさん”と嬉しそうに俺の名前を口にする彼女

そんな彼女の手を優しく握りながら、俺は口を開いた








「今日は、朝までここに居て？」

「…………っ、はい！」







俺達は、どちらからとも無く唇を重ねた


時計の針は丁度0時を指していた










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