1話 ページ2
しまった。やらかした。
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私としたことがうっかりしていた。昨日の夕方、お兄ちゃんとたまたま時間が合って、一緒に帰ったんだけど…どうやらそれをクラスの女子に見られていたらしく、スマホで取られてクラスのSNSに拡散されてしまった。実の兄に手を出すあばずれ女、という文章付きで。
教室の扉を開ける手が大きく震える。
「おはよう、Aさん。そこ、邪魔なんだけど…避けてくれるかな…?」
「い…っ、」
腹部を蹴られた。勢いに負けて、先程まで触れていた扉にぶつかる。幸いにも扉に被害はなかったが、突然の騒音にクラスの人達が入口に集まり、私を見つけるなりワイワイと騒ぎ出す。
「おっはよ〜Aちゃん♪源先輩との放課後デートはさぞかし楽しかったんでしょうねぇ?」
私の髪の毛を引っ張り、顔を近づけてきた女子生徒は恐ろしい程に綺麗な笑みを浮かべていた。
今までは軽くぶつかってきたり、転ばせようとしてきたり程度だったけれど、最近はエスカレートしてきている気がする。
「今日、旧校舎ね。」
容赦なく告げられたその一言は、私を地獄に突き落とした。
授業が終わればトイレに駆け込み、昼休みは中庭の、校舎からかなり離れたベンチで、弟と一緒に作った弁当を食べた。
いつも通り、始業のチャイムギリギリに教室へ戻る。
時間はあっという間に流れるもので、既に放課後。震える足で旧校舎に向かった。
「やぁ〜っと来たのね、あばずれ女のAちゃん。」
「おっそ〜い!遅刻するなんて人間として駄目だよ!」
「まぁ私たちの分の掃除もやってくれたのは礼を言うわね」
いつもの3人がクスクスと笑いながら私に近づいてくる。笑顔で突き飛ばされ、床に倒れた私は立ち直す間もなく勢いよく3人に蹴られる。
「朝はあの程度で済ませてあげたけど、今回は本当に許さないからね。」
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作者名:あめり | 作成日時:2020年1月18日 23時