25.お前だけ ページ25
「お待たせ」
櫻井さんがスーツ姿のまま、ネクタイを緩めながら私の向かい側の席に座った。
「夜もやってるカフェ、私初めて来ました」
「そう？結構やってるところ多いけど(笑)」
「そうなんですか！」
「まぁ、お昼のカフェよりかは、人も少ないし、」
コーヒー一つと、紅茶一つ。店員さんを呼んでメニュー表をチラッと見てからそう言った。
「…あ、私コーヒーがいいです……、」
「お前、紅茶じゃないの？」
「コーヒー、でいいです…、」
背伸びをしてみた。
苦くて大人になってから殆ど飲んでいないコーヒーを口にするには結構な勇気がいる。
でも、少しでも山本さんみたいになりたかった。
かしこまりました。他にご注文はありますか？
店員さんがずっと櫻井さんの方を見ながら話してる。
『何、この人カッコイイ…！』て頭の中で興奮してるんだろうな。
「どうする？夕飯お前食った？」
「いいえ、仕事終わってすぐ来たので食べてないです…、」
「じゃあ、ここで食べてく？」
「私は別に構わないです…、」
櫻井さんと食事なんて吐きそうなくらい緊張する。
だって、目の前で口開けて食べてるところを見られるんだから。
よし、口は極力開けないで食べよう。
・
すぐに運ばれてきたコーヒーに口をつけた。
…うわ、苦い………。
「櫻井さん、話って…、」
「あぁ、…俺さ、」
「はい、」
櫻井さんもズズッ…とコーヒーを啜った。
私と違って、美味しそうな顔をしてる
フゥ…幸せそうな息を吐いて大きな瞳に私を映した。
「俺、4月から大阪に異動なんだわ、」
何ともないような顔をして、また一口コーヒーを啜った。
「い、どう……？」
頭が真っ白になる。
え、櫻井さんが…大阪に？
「あぁ…って言っても1年だけな」
「でも…、」
「このこと知ってるの部長とお前だけだから、言うなよ？」
意地悪そうな顔をして言った。
「スズカも知らないよ」
・
「お前だけ、」
*
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アヤカ(プロフ) - いやいや、文章力あるよー！文才か笑笑ほんとに年下かよって思うほど文才ありすぎて怖いよ笑笑 (2017年6月17日 1時) (
レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - アヤカさん» うわー！！読んでくれたの？(;_;)ありがとう(><)面白いとか本当に飛び跳ねる勢いで嬉しい！！文章力はないけど！笑笑頑張るよーん！ (2017年6月17日 1時) (レス) id: bf7054af09 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ(プロフ) - みうー！そっこーで読んだよ笑笑面白かった！やっぱり文章力あって羨ましいわーこれからも頑張ってくださいませー (2017年6月17日 1時) (レス) id: e8965905e7 (このIDを非表示/違反報告)
piropa(プロフ) - りょーかいです (2016年8月15日 23時) (レス) id: ed1acedc9c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆーさん» 面白かったなんて嬉しいです(´；ω；｀)続編…書きたいと思っておりますので、続編始めた時にはまたお付き合いよろしくお願いします┏○" (2016年8月15日 20時) (レス) id: 2a9c614875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2016年1月17日 17時
