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「二宮くん」
和也「ん？」
「これ」
和也「ネクタイ？
うわっ嬉しいありがと」
「バレンタインだからチョコ渡そうかなって思ったんだけど甘いものとか嫌いだろうなって思って」
和也「いつの間に俺のこと詳しくなったの」
「…だって好きだから」
和也「ほんと可愛すぎ
ホワイトデーに何倍で返せばいい？」
「気持ちだけで十分」
来月まで付き合ってられるだけで
それだけで十分。
次の相手こそ結婚にたどり着けるような
恋愛しないとな
和也「まぁ考えといて」
「あっ二宮くん」
カンナ「あー！二宮さぁん
チョコつくってきたんで食べてくださぁい」
和也「ありがと昼休憩のときにでも食べるね」
カンナ「はぁーい」
和也「じゃぁね」
彼女なんだから
もらわないでって言えばいいのに
翔「なにやってんの」
「うわっ」
いっつもこの男は背後からいきなり…
翔「盗み聞き？」
「そんなんじゃない、ほら仕事仕事」
翔「今日時間とれる？チョコもらってないし」
「奢ってくれるの？」
翔「俺が奢らなかったことありましたか？」
「ないです」
くやしい…
翔「相葉くんも来るから
一応安いチョコでも用意しといてあげて」
「あれ？海外赴任してたんじゃなかったっけ
もう帰ってきたんだ？」
翔「一時帰国つぅか…
まぁ相葉くんにもいろいろあんでしょ」
「そっか、あーでも相葉くんに会えるんだ
相葉くんいるとお酒が進んじゃうんだよね」
翔「俺との酒はまずいですかぁ？」
「そういうことじゃありませんよ、ね」
翔「やっぱダメ
相葉くんにチョコあげなくていい」
「なにそれ？用意しろって言ったり
あげるなっていったり」
翔「もーっなんでもない！
とっととチョコ買ってこいよ」
「ご飯行く時にコンビニで買うからいいよ」
嘘。
本当は用意してあるの
手作りじゃないけど大本命"友"チョコ
奮発して6個くらいで何千円の高級チョコ
翔「可愛げないなホント」
たまには
本当にたまーに…くらいは
感謝を伝えたっていいでしょ
「ま、楽しみに待っといてくださいよ」
翔「板チョコをどうやって
楽しみに待っとくんだよ笑」
「んふふっ」
上機嫌な午後
夜は帰国する相葉くんと3人で宴が開かれる
それまで仕事頑張りますか！
「ほんと、人の気も知らないで…」
どこかで大事なものがなくなる音は
私たちには聞こえなかった
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作者名：和智 | 作成日時：2016年1月27日 0時
