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心地よい気持ちよさ
誰に起こされるわけもなく
自然に目がさめる休日の夜明け頃
和也「…んぅ」
「ごめん、起こしちゃった？」
和也「Aが起きるちょっと前に起きてた」
「朝ごはん食べる？」
和也「お腹空いてないからいい
もう少しだけ一緒に寝よ」
細い腕の上に頭を乗せ
白いシャツを眺める
「一段と甘い声出してるね」
和也「Aにだけだよ」
「ねぇカズって浮気したことある？」
和也「…ない」
「浮気するくらいなら
付き合ってる理由なんてないもんね」
和也「俺はAがいればそれだけで十分
そもそも体一つしかないんだし」
「そーだよねわたしもカズがいてくれたら
それだけでいい」
和也「浮気されたことあんの」
「なんで？」
和也「じゃなきゃ聞かないでしょ」
「…初めて付き合った男の人が
浮気しててそれが原因で別れた」
和也「辛かったんだ」
「うんん、汚いって思った
他の女と重ねた肌をわたしにも重るなんて
一時の感情であっても許せないの」
和也「…俺は絶対しない
他の女なんてどうでもいいから」
初めて本音を話した朝は
わたしもカズも違うところを見ていた
「朝からこんな話してごめんね」
和也「全然、平気」
「そろそろ起きよっか外明るくなってきたし」
テレビをつけるとお姉さんが
作られた笑顔を浮かべ天気予報をしてる
日付の欄はわたしの誕生日を示していた
「カズ、わたし一つ歳とった」
和也「は？今日、誕生日？」
「うん」
和也「0時にお祝いできなかった」
「いいよ別に0時に生まれたわけじゃないし
この時間だってまだお腹の中だよ」
和也「何時か知ってんだ？」
「詳しくは知らないけど
多分お昼頃、親に聞けばわかるけど」
和也「じゃぁ昼の12時にケーキ買って祝お」
「いいよこの歳になると誕生日なんて
たいして嬉しくないから」
和也「だーめ俺の時も祝って欲しいから
Aのもちゃんと祝お」
「じゃぁ…うんありがと」
和也「夜は奮発して
フレンチでも食べに行こっか」
「夜はちょっと用事があって
次の休みにでもいい？」
和也「先約ならしかたないでしょ
来週までにいい店探しとく」
「ありがと」
そうだ。
約束の日はもう半年…
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作者名：和智 | 作成日時：2016年1月27日 0時
