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#194 ページ47

side:緑









意外と唇柔らかいな とか最低なこと考えてるのがAに申し訳ない。




……でももしかしたら、Aにこうして触れることなんて、もうできひんかもしらんから。


だって、最終的に誰を選ぶかは、Aが決めるんやから。






唇を離すと、驚いたような、どこか悲しそうな顔をしたAと目が合う。





緑『 ……ごめんな、急にこんなことして 』


謝ると、Aは俯いたまんま首を横に振る。





緑『 …………帰ろっか!な!』



気ぃ遣わせてる気がして、雰囲気を変えるように言うと そうだね って小さな声で言ったAは立ち上がった。






緑『 しげも、みんなも、心配してたで。……しげは多分、リビングでAの帰り待ってるんちゃうかな 』


「 ……そっか、大ちゃんにも謝らないとね 」



そう言って歩き出したAの隣を、並んで歩く。彼女の小さい歩幅に合わせて歩いてまうのは、それだけ俺がAのこと好きやからってことかな。





Aは冗談としてしか受け取ってへんかもしらんけど、俺は本気でAのことを 救世主 やと思ってる。



恋をすることが怖かった俺が、また前を向けてまた人を好きになれたんは、Aがおったから。






俺の過去を聞いた後、Aは 1人で抱え込まなくて良い って、そう言ってくれた。


ありきたりな言葉かもしれん。それでも俺は、そんな些細で大事なことに、気づけてなかったから。


Aの言葉で もっと人に甘えてええんや、頼ってええんや って思えるようになった。……それからやと思う、物事を楽に考えられるようになったのは。






それにAは俺の過去を聞いた後、俺にあんま心配かけへんように行動してくれるようになった。


今回も、のんちゃんと喧嘩した時も帰りは遅かったけど、俺にはちゃんと謝ってくれた。







のんちゃんがいつか、俺に教えてくれた。



桃 神ちゃんの過去知ってるのに心配かけて最低なことしたって、Aさんめちゃくちゃ反省してたで 笑



って。その話だけで、Aがどんだけ俺の過去を真剣に聞いて受け止めてくれたんかがわかった。







また人を好きになれて良かった。その相手がAで良かった。






今は心の底から、そう思える。

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ぽっぴん(プロフ) - ポチャ桐子さん» お優しい言葉をかけていただけるだけで救いになります( ; ; )本当にありがとうございます…! (2018年7月11日 19時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)
ポチャ桐子(プロフ) - 大変でしたね、こんな言葉だけじゃ何の助けにもならないけど頑張って下さいね、ずっと応援しています。 (2018年7月11日 8時) (レス) id: bb8d77dd99 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ですよね!私も隅に行きます笑 (2018年6月9日 23時) (レス) id: fcaac9151c (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 私、今大学生なんですけど、高校の頃、ぽっぴんさんと同じこと思ってました。 (2018年6月8日 22時) (レス) id: 61a68463b3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぴん(プロフ) - みなみさん» ほんとですかありがとうございます!( 笑 ) (2018年6月8日 22時) (レス) id: a5448099dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽっぴん | 作成日時:2018年5月18日 19時

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