あなたの笑顔の理由になりたい【青】 (ページ11)

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それから私は、藤井くんへの猛アタックを始めた。

前よりも、藤井くんと話す時間や一緒にいる時間を増やして、その時間を大切にした。

少しでも藤井くんの隣にいたくて、放課後、どこかに出かけようって誘うこともあった。

青『えー、またどっか行くん？』

「良いじゃん！どうせ藤井くんも私も、帰宅部なんだから暇でしょ？」

青『まあ、そうやけど… 』

藤井くんが渋るのはきっと、先週、新しくできたばかりのカフェに無理やり連れて行ったからだと思う。

青『俺、人多いとこ苦手なんやけど』

そう言う藤井くんを強引に長蛇の列に並ばせたことを、藤井くんはまだ根に持ってるんだろう。

「今日は全然人多いところじゃないから！お父さんの知り合いがやってるラーメン屋さんなんだけどね、ほんとに美味しいの！」

青『ラーメン屋？』

お、食いついてきた…！

「うん！ラーメンも美味しいし、炒飯とかもすごい美味しいから、そこで一緒に晩ごはん食べよ！」

青『 ……まあ、ラーメン屋なら』

「やった！じゃあ、放課後ね！」

青『あーい』

藤井くんは時々文句を言ってくるけど、大体は私の我が儘に付き合ってくれる。

そういう優しさが大好きだなって、私は更に、藤井くんに惹かれていくんだ。