66. 行方不明者の登場 ページ29
「…！？これは、何故だ」
「どうしたのワンダバ！」
「6年前に歴史改変が加えられた。だが、場所と日付が違うようだな」
ワンダバは混乱している様子だった。それもその筈、改変された歴史は既に定着しているのであり、もう改変は加えられないからだ。
驚いていたのも束の間、神童さんが声を上げた。
「剣城先輩だ！」
「なんっ…！？」
全員が神童さんの視線を追い、窓の外側を見る。そこには膝をついて荒く息をしている優一さんがいた。彼は姿を晦まし、行方がわからない状況にあったが、皆はやっと戻ってきたと歓喜しながら彼に近寄っていった。しかし、彼は酷く険しい顔をしていた。
彼の上半身と足元は血に染まっていた。私たちは駆け寄るのを途中で躊躇い、そして距離を取りながら絶句していた。
彼は俯いている。そして、垂れ下がる髪の隙間から見える彼の目は据わっていた。
誰も動けなかった。誰も彼に声をかけられなかった。
それほどに優一さんの存在感は異質なものだった。
「…ちょっと、俺は、….＿＿＿」
サッカー棟の鮮やかな緑の芝生の一部が赤に移り変わる。彼の手から一つの刃が落ちた。軽い音を立てて垂直に落ちる。彼の手の内側は濃い赤だった。
「＿......これで、よかったのかな」
彼は初めてこちらに顔を向けた。彼は苦しそうに笑いながら、涙を流していた。
「昔の俺の靱帯を…切ってきた」
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ルナストーン(プロフ) - …っ！？（何が言いたいか:最初から照れさせる気だったんですかぁっ！？） (2020年10月12日 0時) (
レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - ルナストーンさん» 読者の方を照れさせるつもりで書いたので良かったですー！ハハ (2020年10月12日 0時) (レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 充滞さん» ぁ…因みになんですが…消しても大丈夫です。僕は…。 (2020年10月11日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
ルナストーン(プロフ) - 充滞さん» （［甘い戯れ］の後のやつの最後に向けてなのです）こちらも見ていて何故だか恥ずかしくなります。 (2020年10月11日 23時) (レス) id: f44ffe4945 (このIDを非表示/違反報告)
充滞(プロフ) - 夜月さん» 見てみたいですね〜。いえいえ (2020年10月11日 22時) (レス) id: 48c4c5694c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：充滞 | 作成日時：2020年10月10日 21時
