１５５：そんなわかりやすく拗ねなくても ページ5
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確かその時に、ジュニオッパに初めて会ったんだよなあ。……なんか、色々と懐かしい。
W『 …A？どうかした？』
思い出してる内に、いつの間にか考え込んでボーッとしてしまっていたらしい。ウォヌ先輩の大きな手が、目の前で振られた。それにハッとして、慌てて顔を上げて笑みを浮かべる。
「 …いえ、なんでもないです…！ケーキが美味しくて、若干感動してました…！」
自分でも下手くそな嘘だと思ったけれど、優しい先輩は そうだね、美味しいね と頷くだけで、それ以上は何も詮索してこなかった。
「 ……ケーキ、ストーリーに上げても良いですか？」
W『 …俺のも？』
「 はい 」
W『 良いけど……どっちも食べかけじゃん 』
眉を顰める先輩に それがオシャレなんですって と答えながら、バッグから取り出したiPhoneでケーキを撮影する。
確かに先輩の言う通り、彼のケーキも私のケーキも食べかけで欠けているけれど、撮り方次第ではオシャレに映るものだ。
W『 …若い子の流行りとか趣味、俺全然わかんないや 』
「 先輩、おじさんみたいなこと言わないでくださいよ(笑) ……はい、撮れました 」
撮れた写真に満足して、ストーリーに上げる。先輩は私のそれを見ながらケーキを食べる手を再開し A、写真撮るの上手だね とまたおじさんのようなことを呟いていた。そんな姿すら、可愛らしいと思ってしまう。
「 ……先輩、」
W『 … 』
「 …ウォヌ先輩ってば 」
ケーキを食べ終えカフェを出た私達は、駅に向かう為に坂道を下っていた。……だけど、先輩はさっきからずっと不機嫌だ。こうして私の呼び掛けを無視するぐらいには。
理由は明白だ。ケーキ代ぐらい奢らせて と言う先輩の主張を、私が断ったからだ。誕生日なのだからここも私が出すと言って。
私がほぼ強引にお会計を終わらせたものだから、先輩は機嫌を損ねてしまった。これぐらい出させてほしかったのに と。
先輩の言い分がわからないわけではない。ただ、今日という特別な日ぐらいは、全て私に任せてほしかった。
「 …ウォヌ先輩 」
W『 …なに？』
漸く、返事をしてくれた。機嫌が良くないとはいえ、私のペースに合わせて歩いてくれている辺り、やはり先輩は憎めない。
「 ………私、誕生日だからおもてなししたかっただけなんです。先輩の言うこと無視しちゃったのは確かに申し訳なかったですけど……でも、私の気持ちもわかってほしいっていうか… 」
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アオコ(プロフ) - 千笑さん» コメントありがとうございます！もう文面から作品を楽しんで頂けたのかなっていうのが伝わってきてそれだけで私は幸せです…！私も10時10分に返信すれば良かったって今後悔してます笑（TMI！！） (2021年8月28日 21時) (
レス) id: 5d8cfe873d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 全く関係ないんですが、今書いてる時間が10時10分で運命感じてます笑笑 (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - 前作も合わせて、とても素敵な物語でした!私はずっとウォヌ派でした（笑）。前作のホシさん存在と、星に願う。と言うタイトルをかけたのかなあって思ってましたが、予想は外れてました（笑笑）。楽しかったです!ありがとうございます！ (2021年8月27日 10時) (レス) id: 14dbb1d17f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオコ | 作成日時：2021年1月24日 20時
