通訳ヌナと…【Jungkook：6】

打ち上げ -Jungkook- ページ9

そんな先の、
未来のことなんて…

それも大切なことだけど、
僕はそれよりも今がもっと大切なのに…

想いが一緒でも、
視点がズレてる…？

意味わかんない。


無事に終わったライブ。

始まるギリギリにヌナ達は帰ってきて、
骨に異常はなかったらしいゼヒョンヒョン。

テーピングを巻いて、
自己責任の元、
どうしてもステージに立ちたいという姿勢は僕も共感できるものがあるけど、
何話したんだろ…
ヌナに余計なこと言ってないよね？

そればかり考えていた。

しかも、
ヌナから連絡…カトクさえない。
もちろん僕からは送らないけど。

そういえば…
ホテルにスマホ忘れたって言ってたけど、
取りに帰れたのかな？

病院行くことになってバタバタして、
結局取りに帰れてないのかな？

だから連絡ないのかな？


そう思ったら寂しくなってきて、
ちらりとヌナがいる席の方を見たんだけど…


あ…ほら…

やっぱ見なきゃ良かった。

こんな僕の気持ちなんて知らず、
すっごく楽しそうな顔して飲んでるし。

なんなの？

今夜会うんじゃないの？

だから僕はお酒だって控え目にしてるのに！

会わないの？

もしかして…

怒ってるのかな？

会うつもり…なかったらどうしよう？

待って。

無理だよ。

会わないとか、
そんなの無理だよ。

会いたい気持ち。

もう限界なんてとっくに通り越してて、
自分でもわかるくらい情緒も不安定で。


え…


突然、ヌナのそばにゼヒョンヒョンが現れて、
…どこ行くの？なんで？

ガタッと大きな音をさせ、
自然と椅子から立ち上がった身体。

ヒョンに着いてどこかに歩いて行くヌナ。

何考えてんの？

「…ふざけんな」


口からポソッと出た言葉。

２人を追い掛けようとした瞬間、
ユンギヒョンが僕の腕を掴んだ。

「離して下さい」

「行って何するつもりなんだよ」

「わかりません」

「なら行くな」

「ヒョンに関係ないです。ほっといて下さい」

「グク」

「ヒョン達にはわからないです。僕の気持ちなんか。ずっと好きで…死ぬほど好きで…ヌナじゃなきゃダメで…なのに無理です。隠したり、見て見ぬふりしたり…そんなことして…もしまた…もしまたヌナがいなくなったら……っ！」

ユンギヒョンの腕を振り解き、
ヌナの後を追った。

どこに行ったのか…

貸切の店内をウロウロと歩くもどこにもいなくて、
もしかして…と思い、
店の外に出ようとドアを開けた時…

聞こえてきた声。

僕だって -Jungkook-→←子供 -Jungkook-

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