紙 -Jungkook- ページ45
空気、勘。
そう言った目に見えないもの。
けど不思議と…
初めて感じた。
多分、
机の下にあるものに目が止まった時から。
チラシかもしれないし、
誰かの忘れ物かもしれない。
けど、
引き寄せられるように近づいたのは、
上手く言えないけど…
その紙が僕を呼んでるような気がしたから。
そして、
その紙を拾い上げた時…
薄紫の紙。
その色だけで、
その紙の周りの空気だけで、
Aさんのなんだって確信した。
読まずして、
読めなくて。
最初の一文字が目に入った瞬間、
目をギュッと瞑った。
この字はAさんの字なんだって、
コーヒーショップで見たことがある、
あの字だって思い…
おばさんに声を掛けられ顔を上げると、
すごい勢いで涙が溢れ、
「これって、これって…」
立ち上がり、
おばさんの手を持って縋るように聞くと、
おばさんも顔を歪め、
片方の手で口元を押さえて。
「この料理って、運んでも…え？」
奥から出て来た男の人。
Aさんがしていたのと同じ、
黄緑のエプロンをしていて。
「Aさんは？Aさん、まだいますよね？」
「ちょっ、おい！」
「大丈夫。この子は大丈夫だから、料理、奥のテーブルに運んでてくれる？」
「はい…」
おばさんの手を持って問い詰める僕を
不審に思った男の人。
けどおばさんが大丈夫だって言ってくれて、
僕らが頼んだんであろう料理をテーブルに運んでくれた。
「すれ違わなかった？」
「え？」
「外で。私、てっきり…」
「Aさん…来てたんですか？」
「最後に寄ってくれたの」
「最後…って？」
「留学。言ってたでしょう？あの子」
「今夜の飛行機みたいで、最後にって寄ってくれて、ご両親が迎えに来て、さっき」
「もしかして…シルバーの車ですか？」
「たしかそうだったと思う」
…っ！
おばさんのその言葉を聞いた瞬間、
心臓がズキッと痛んで、
胸を押さえずにはいれなかった。
「じゃあ…やっぱりこれって…」
「あの子のだと思う。ばら撒いちゃって、拾ってたけど、まさかそんな所にまで飛んでたなんて…」
少し前までAさんがここにいて、
少し前までこの紙に触れてたんだって思ったら…
この紙がすごく愛おしくて、
手放したくなくなって。
けど、
「何か書いてた？」
「え？」
「それに」
「あ…読んでないけど何か書いてありました」
「そう。なら…こうなる運命だったのかな」
「え？」
「それ、Aが書いたジョングクくんへの手紙だと思う」
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がほ(プロフ) - gyuさん» こんばんは☆コメありがとうございます！生き甲斐だなんて…とんでもないです(T-T)お話を書いて、gyuさんのようにコメントを下さったり、読んで下さる方がいるからこそ書けるんです。逆に本当に読んで頂いて、コメントまでして下さりありがとうございます！ (2019年8月24日 22時) (
レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
gyu(プロフ) - がほさん、こんばんは！いつも本当に投稿を楽しみにしています。今の私の生き甲斐です。引き続き、がほさんのペースで更新お待ちしております…！ (2019年8月24日 20時) (レス) id: fc82c1d339 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ゆーさん» こんにちは^_^何ですって〜！？腫れた？どうしましょう。それならもっとゆーさんの目が腫れるよう、頑張ります笑 (2019年8月22日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - がほさん» 昨晩泣いたので今朝は目が腫れてました笑 当分悲しい場面が続くのかな。早く2人の誤解が解けて、一緒にいれなくても気持ちだけでも通じ合えますように。 (2019年8月21日 20時) (レス) id: 336f2d89e5 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ゆーさん» ゆーさん☆こんばんは！考えがまだ幼くて、真っ直ぐなグク…私も書いてて胸が痛くなりました(T-T)泣く？ホントですか？その言葉に私が泣きます(T-T)変わらず読んで下さって本当にありがとうございます。嬉しいです(^^) (2019年8月21日 0時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2019年7月23日 11時
