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約束 -Jungkook- ページ16

アメリカから韓国に帰ってきて、
本当に忙しくかった。

学校が始まるから、
やってなかった夏休みの課題をヒョン達に手伝ってもらいながらやったり…

チュソクは練習が休みになるから、
それまではびっしりと練習が詰め込まれ、
Aさんとした約束…

覚えてはいたけど、
宅配ばかりで食堂にもあまり行けなかったし、
そもそも行った所で話せはしないんだけど…

…って言うか。
Aさんは覚えてるのかな?
それとも、
ただその時の気分で言っただけなのかな?

僕はこんなに気になってるけど、
Aさんは…?

そんな風に過ごしていたある日、
練習室のゴミを出しに行った時、
同じくゴミを出しに来ていたAさんと会った。


「あ!グクくん!」


グクくん…


そう呼んで、
笑顔で手を振りながら近づいてきてくれた
Aさん。


「こんにちは…あ、こんばんは」

「こんばんは。久しぶりだね。あ、ゴミ?」

「あ…はい」


そう言って
頭を下げながらAさんの横を通り過ぎ、
ゴミを大きなボックスの中に入れ…

どうしようか…

恐る恐る…ゆっくりと振り向くと、
こっちを見ていたAさんと目が合った。

「まだ練習?」

「はい。あ…Aさんは…」


まだ20時過ぎだったはず。
いつもならまだアルバイトしてるはずなのに、
Aさんは制服姿で、
しかも鞄まで持っていた。


「台風が近づいてるでしょう?これから大雨になるみたいだし…だから今日は、今のうちに帰れっておばちゃんが…」

Aさんがそう言うや否や、
ポツポツと…小雨が降ってきた。

「あ、降ってきた。グクくん達、大丈夫?」

「あ…僕達は宿舎も近いから…」

「そっか…あ!そうだ!今、毎日すごく忙しいんでしょう?だから今度…いつか、少し落ち着いた時でいいから…覚えてる?」

「え…」

「嘘!?忘れたの?約束したじゃん、アメリカの話」

え…話…

「写真も撮ったって…え、本当に忘れてたの?ショック…すごく楽しみにしてたのに」

…と言って、
口を尖らせ、少しムスッとしたAさん。


「って…聞いてる?」

そう言って、
ほらまた…

いつもみたいに一歩近づき、
僕の顔を覗き込むように見てきた。


「僕だって覚えてますよ!忘れてなんかいませんよ!でも話す機会もなかったし、どうすればいいかってずっと考えてて…それで…その…えっと……笑わないで下さい!」

薄紫 -Jungkook-→←情けない -You-



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がほ(プロフ) - レイコさん» なんてことでしょう!そんなにも!ありがた過ぎて、本当に感動してます(T_T)私もたまに読み返すんですが、その度、誤字に気づくことがあって電話お恥ずかしいです(T_T)これからも読み返してもらえるようなお話を頑張って書きますね^ ^ (2021年10月24日 21時) (レス) id: ae37c6ad61 (このIDを非表示/違反報告)
レイコ(プロフ) - 何度も読み返す最高の作品!多分これで10回めぐらいです (2021年10月24日 19時) (レス) id: 910148a662 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - Norada0417さん» こんにちは!お返事が遅くなり大変申し訳ありません!never not!そうなんです!一部歌詞を引用させて頂きました。それに気づいて下さって、こうしてコメ下さったこと、とても嬉しいです。こちらこそ、読んで頂き、本当にありがとうございました。 (2021年6月3日 9時) (レス) id: ae37c6ad61 (このIDを非表示/違反報告)
Norada0417(プロフ) - 色々読んできましたがこの作品が私の中で圧倒的に1位です。ジョングクもたまにカバーしてたLauvのnever not の歌詞がなんだかこのお話にぴったりで曲を聞いてくるとこの話の2人が頭に出てきてなんだか泣きそうになります。素敵なお話をありがとうございました。 (2021年5月13日 21時) (レス) id: 0b2e88b270 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - kaさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!『一言だけお伝え…』と読んだ時、何を言われるのかとドキドキしてしまいました!でもとっても嬉しいお言葉^ ^本当にありがとうございます!またグクでお話も書くので、良かったら読んで下さいね! (2020年9月28日 19時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:がほ | 作成日時:2019年6月15日 20時

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