通訳ヌナと… 【Yoongi：3】

控え室 -Yoongi- ページ9

ジョングクの後を追い、
急いで控え室に戻った。

ドアを開け、
ジョングクがどこにいるか探し…
見つけた瞬間、
隣にAがいて…


おい！
…なのか。


ジョングク！
…なのか。


ジョングクの顔を見ながら、
何かの言葉を発しようと口を開けた瞬間…

耳をつんざくような声が聞こえた。

驚いて声のする方を見れば…誰？

若い女が数人、
テヒョンにサインを貰っていた。


「ユンギヒョン！写真撮るんですって！
ヒョンのこと、待ってたんですよ！」

サインを一人に手渡して、
ニコニコと笑顔で近づいてきたテヒョン。

え…マジで？

俺こういうの…
本当に苦手なんだけど…

日本じゃ有名なモデルなのかもしんねぇけど、
俺、知らねぇし。

なんの繋がりがあんのかわかんねぇけど、
控え室にまで来るとか…

まあ日本の事務所やスポンサーとか、
無下に断り切れない事情があるんだろうけど…


始まった写真撮影。
愛想笑いを浮かべるしかない。

こういう時でも嫌な顔一つせず、
楽しんでポーズを決めるテヒョン。

マジで尊敬する。

撮影するのは女達のマネージャーか何かの人。

その後ろ…

後ろっていうか、
部屋の隅。


俺らの私物をまとめ、
帰り支度をするマネージャーを手伝うA。


…を、
カメラを見ているように顔は向け、
目だけそっちを向き盗み見ていたら、
いつの間にか終わった写真撮影。


あ…やっと終わった。


だいたいいつも捕まるのはマンネラインで、
俺は関係ねぇけど、
サササッと…
適当に挨拶をして離れようと思ったら、


「SUGAさん」


後ろから、
名前を呼ばれながら肩を叩かれた。


「あの…その…ちょっと待って下さい！」

日本語でそう言われ…

マッテクダサイ…

待つ…ってこと？

「あの…その…Stop…Please…」

両手を合わせ、
お願いするような仕草でそう言われ、
走り出した女。

意味はなんなとなくわかったけど、
どうすればいいのか…
ぽかんとしていると、


は…？


その女がなぜかAの所に走り、
何か話しだして。


なんでAに話しかけてるのか、
何をするつもりなのか…

オロオロしながら見ていると、


え…！？


なぜかAと一緒にこっちに戻ってきた。

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