拒否 -Yoongi- ページ41
目を閉じ、
Aの匂いを嗅ぎながら、
温かくて柔らかい身体に身を預けていると…
身体的な疲れもあるし、
何より精神的な安堵感が高まり、
次第に眠くなってきた。
あ…ヤバい…マジで気持ちいい。
抱き枕のようにAの身体を抱きしめていると、
「ユンギさん？」
突然。
頭の上からぽそっと名前を呼ばれ。
「うん？」
と、喉から出た声は、
少し掠れていたけど、
自分でも恥かしくなるほど甘い声で。
ってか…
ユンギ…さん、か。
呼べって言ってんのに、
それでも呼ばねぇA。
Aらしいっちゃあ、Aらしい。
そう思うと笑みが溢れた。
けど。
少し気が抜けた一瞬。
たまたまなのか、なんなのか。
身体を離したA。
おい、動くな。
そう言ってまた抱きしめようとしたけど…
目が合った瞬間、
背中に回していた手が動き、
耳の上辺りに手を差し込むと、
Aがピクッと反応し、目を細めたから…
そのままサラサラの髪に指を通し、
小さなピアスがついてる耳に触れ、
頬に手を這わせると温かくて…
そして親指で唇に触れると…
さっきしたキスを思い出した。
もう一度抱きしめるより…
今はもう一度この唇に触れたくなって…
してもいい？
なんて聞かなかったのは、
なんとなく…
そんな雰囲気だと思ったから。
触れても何も言わなかったから、
いいと…勝手に解釈し…
だけど。
え？
顔を近づけた瞬間、
思いっきり身体を離され…
拒否された。
「A？」
「あの……その…あの…っ、ごめんなさい」
いや。
謝るのはお前じゃなくて、俺なんだけど。
「わりぃ……嫌だった？」
考えてみれば。
抱きしめたりキスしたり。
この数十分、Aの意思も確認せず、
どれだけ無理矢理
いろいろなことをしたことか…
「あ、違っ…そうじゃなくて」
そう言って、
赤い顔をしながら一生懸命に首を横に振るけど。
「ごめん。俺が悪かった」
謝りながらもまた勝手に頭に触れ、
髪を撫でる俺。
申し訳ない…
けど、触れたくてたまらない。
「違います…ごめんなさい」
唇を少し噛み、
本当に申し訳なさそうな表情で。
もしかして…
Aって、
こういうの…苦手なタイプとか？
いるじゃん。
スキンシップがあまり好きじゃない奴。
まあ俺も基本そうなんだけど…
Aは例外だけど。
それに、段階を踏んで…とか、
そういうのを大切にする奴もいるじゃん？
もしAがそうなのなら…
俺、どんだけ無視して無理矢理やってんの？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1773人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
がほ(プロフ) - ハイリさん» こんにちは^ ^そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです！！しかもお話の途中でのコメ！無理せず、ゆっくり最後まで読んでもらえたら嬉しいです。ユンギ、いいですよね〜。ユンギの次のお話も考えてるので、それもぜひぜひ！ (2020年6月3日 19時) (
レス) id: 7925a63dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイリ(プロフ) - すごく、すごーく気持ちが入り込んでしまい、一秒たりともこのお話から目が離せません！最近少しだけ気になり始めたユンギさんでしたが、この物語を読むことで劇的なファンへと変貌致しました(笑)まだ読み途中ですが、ドキドキと切なさの狭間で胸が苦し〜い(^^) (2020年6月3日 17時) (レス) id: 9a9ff787e6 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - YG Loveさん» こんにちは！コメありがとうございます(^^)YG…なんだかもう(T-T)YGが、BIGBANGが、これからどうなって行くのか考えるだけで不安です(T-T) (2019年8月23日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
YG Love(プロフ) - 私もarmyとVIP掛け持ちしてるので気持ちはよくわかります。すごくショックでした。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 067bdd342e (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - RxSさん» こんにちは(^^)なんですって？２回目？２回も読んでもらえるなんて、本当にありがとうございます。スッと入ってくる感覚…書き手として、たまらなく嬉しいお言葉です。ありがとうございます(^^) (2019年7月24日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：がほ
| 作成日時：2019年3月3日 16時
