溢れ出す -Yoongi- ページ34
それでも。
話を続けるしかなかった。
…というか、止まらなかった。
「例え飲みに行ったり遊びに行ったとしても、街中を手ぇ繋いで歩いたり、横に並ぶなんて…俺はできない」
いつか車の中から見た、
Aにような洋服を着た女と、スーツを着た男。
手を繋いで道を歩き、
幸せそうな笑顔で話していた姿を思い出した。
俺は、
ああいうことはしてやれない。
「今年の俺らのスケジュール知ってる？このツアーが終わったら春のカムバックに向けてアルバム作業や録音、ダンス練習があるし、カムバックすれば音楽番組への出演、すぐにスタジアムツアーが始まる。ほぼ休みなんてないし、あったとしても、やりたい作業もあるし、会えるかなんか約束できない。連絡だって、元からマメにするような性格じゃねぇし、こんなんじゃ……こんな男…嫌…だろ？」
何も言わないAと、
吐き出すかのように話し続ける俺。
無音になる時間が怖いのと、
Aの言葉を聞くのが怖いのと、
何よりも、
溜めていた想いが溢れ出し、
自分の口から言葉が止まらない。
「旅行…行ったろ？ヌナ達と。あの時の写真、俺も見せてもらった。Aは…どの写真もすげぇ笑顔で楽しそうで。あれ見て…あれがきっかけだった。俺はヌナ達のように、こうやって旅行に連れて行ったり、Aを笑顔にさせたり楽しませることはできないんだ…って。だから…」
できない。
してやれない。
自分で自分を蹴落とすような
そんなことばかり口にして、
でも実際にそうだから…
自分が嫌になる。
「だから…ごめんって。理由も話さず、勝手に態度変えて、避けたり、誤解して怒鳴ったり…本当に悪かったと思ってる。遅くなったし、今更だけど、ちゃんと謝りたくて…」
そこで言葉が詰まり、
それ以上は続けられなくなった…
嫌だった無音の時間が続く。
話終わると同時に、
下に落ちた目線。
Aの手元を見て、
見ていると手を伸ばしたくなって、
だけど今はそれができないもどかしさ…
そして…
沈黙が少し続いた後、
Aがぽつりと…
でもハッキリとした口調で、
「そんなの……望んでません」
と、口にした。
一瞬意味がわからなくて、
望んでない…
もしかして、俺と付き合うとか、
そんなこと望んでないってことか？
とかいろいろ考えたけど…
「ただ…好きです。先のことなんか考えられないほど、その日、その日……その日のユンギさんでいっぱいで…ただ好きなだけなんです」
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がほ(プロフ) - ハイリさん» こんにちは^ ^そんな風に言って下さり、本当に嬉しいです！！しかもお話の途中でのコメ！無理せず、ゆっくり最後まで読んでもらえたら嬉しいです。ユンギ、いいですよね〜。ユンギの次のお話も考えてるので、それもぜひぜひ！ (2020年6月3日 19時) (
レス) id: 7925a63dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイリ(プロフ) - すごく、すごーく気持ちが入り込んでしまい、一秒たりともこのお話から目が離せません！最近少しだけ気になり始めたユンギさんでしたが、この物語を読むことで劇的なファンへと変貌致しました(笑)まだ読み途中ですが、ドキドキと切なさの狭間で胸が苦し〜い(^^) (2020年6月3日 17時) (レス) id: 9a9ff787e6 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - YG Loveさん» こんにちは！コメありがとうございます(^^)YG…なんだかもう(T-T)YGが、BIGBANGが、これからどうなって行くのか考えるだけで不安です(T-T) (2019年8月23日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
YG Love(プロフ) - 私もarmyとVIP掛け持ちしてるので気持ちはよくわかります。すごくショックでした。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 067bdd342e (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - RxSさん» こんにちは(^^)なんですって？２回目？２回も読んでもらえるなんて、本当にありがとうございます。スッと入ってくる感覚…書き手として、たまらなく嬉しいお言葉です。ありがとうございます(^^) (2019年7月24日 11時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2019年3月3日 16時
