タイミング -Yoongi- ページ20
なのに…
「ユンギさん…あの…」
と。
いつまでたっても手を離さない俺に、
戸惑ったようなAの声。
離してほしいのか…
そりゃそうだ。
当たり前。
こんな所、隠しているとはいえ…
見られたら迷惑がかかるのはAの方だ。
スッと手を離すと、
さっきまでは心地良かったのに…
手だけなのに、
まるで気持ちまで離れたように寂しくなった。
なんともいえない空気が漂う。
ただ、のど飴のこと…話しの続きを思い出し、
話しかけた。
そう…
一秒だって大切なんだよ。
二人きりじゃないけど、
今のこの時間も、Aといる時間は、
俺にとっていつも大切なんだよ。
話しかけるとパッと顔を上げ、
目が合うと、いつものAの笑顔になって。
受け取った飴の箱。
気遣ってくれたのが嬉しくて。
もし…
本当に俺の勘違いじゃなく、
Aも俺と同じ気持ちなら…
あの時…
今の俺と同じように、
嬉しく思ってくれたのかな？
自分も同じような状況になって、
もしそうなら…本当に嬉しいんだけど。
「頑張って下さい。応援…してます」
何百回も、何千回も言われた言葉だけど。
なんでこうも違うのか。
のど飴貰って、
頑張れ…応援してる…と、言われ。
なんでこんなに幸せな気持ちになるんだろ。
ダメだ…
抑えられない。
「A？」
「はい」
何度も何度も呼んだ名前。
何度も何度も呼んだけど、
何度も何度も、ずっと呼びたくなる名前。
でもダメだ…
やっぱり今じゃない。
こんな場所で、
人もたくさん通るこんな所で言うべきことじゃない。
でも…
もういい。
もう俺がきちんと、
遠回しじゃなくハッキリと言うから…
Aは、
俺がそれを言うまで待っててくれるだけでいい。
泣きそうな目。
今すぐ抱きしめたくなる。
時間がたっぷりあるわけじゃないのに、
離れづらくなる。
今じゃないと思った。
急ぐことでもないと思った。
もどかしい時間も、
気持ちを確かめたりする時間も、
それも全て愛おしい時間だった。
相手の想いはわからずとも、
恋をする時間…それも楽しかった。
けど…
タイミング。
俺は自分のすべての決断が、
それで正解なんだと思ってた。
けど…
もしも…
もしも、
もっと早くに気持ちを伝えていたら…
作業室の時に言ってれば…
無理にでも廊下で言ってれば…
どう…なってただろうか？
多分…
もう一度あの手を掴めたのなら…
何があっても、絶対に離さなかったと思う。
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がほ(プロフ) - コットンさん» ありがとうございます^ ^朝起きて、コットンさんを含め、たくさんの方に読んで頂けて、ただただ驚いております(O_O) (2019年3月4日 13時) (
レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
コットン(プロフ) - がほさん» もちろん3もチェックしております笑楽しみです！ (2019年3月3日 22時) (レス) id: c7fe2a89ef (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - あかりさん» こんばんは☆コメありがとうございます^ ^素直になれないユンギさん…彼女のことを思って…ってのを、書きながら一人でにやけ悶えてます笑 こんだけユンギに想ってもらえる女の子…羨ましい！応援ありがとうございます^ ^ (2019年3月3日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - コットンさん» こんばんは☆コメありがとございます！ユンギさん…素直になれず、空回り中…今後の展開、ぜひ読んで下さいね^ ^『2』がいっぱいになったので、『3』も書き始めました^ ^ (2019年3月3日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - これからどうなるのかめちゃくちゃ楽しみです！ユンギさんが素直になってくれればと願ってます笑 忙しいと思いますが、更新頑張ってください応援してます◎ (2019年3月2日 22時) (レス) id: e14988d736 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2019年1月15日 10時
