通訳ヌナと… 【Yoongi】

面白い -Yoongi- ページ9

『コンビニ付き合ってよ』

何でこんな事を言ってしまったのか…

いつもの癖というか、何というか…

それをAに対して言うなんて。

あー、やっぱりボロボロすぎる。



二人で歩くことはできないから、
自分が買いに行くと言い張るA。


だから…
それだとタクシー乗るのとかわらないから。


なら俺一人で行くから、
何買ってこればいい？と聞けば、
申し訳ないから…と首を振り、
全身で拒否るA。


何なの。

笑いが止まらないんだけど。

面白いというか、何というか。

あーでもない、こーでもないっていうやりとりが、
面倒ではなく面白い。



結局。


「もういい。勝手に買ってくる。絶対に帰るなよ？」


そう言い残し、一人でコンビニに走った。


…って…何買えばいいのか。
さっぱりわからん。

飲み物でさえ、
甘いものが好きなのか、
炭酸が好きなのか、
コーヒーは飲めるのか、
お茶がいいのか…

食べ物の好き嫌いは？

この時間に女は食うのか？
そもそもAは腹減ってるのか？


あー。
こういうの苦手だし面倒。


気を使わなくていいメンバーにならいいけど…


でも面倒っていうか…

どっちかといえば、
外したら恥ずかしいっていう気持ちが勝ってる。



とりあえず、
余ったやつは、朝メンバーにあげればいいや、と思い、
何人分ですか？って量を買い、会社に戻った。



どこで食おっかな…

あ、隣の部屋でいっか。

机も椅子もあるし。

考えながら廊下を歩いてると、
角を曲がった瞬間、
さっきとほぼ同じ位置にAがいた。

俺に気づき、

「すみませんでした。ありがとございます」

と、ペコッと頭を下げて。




で、部屋に入り、
食べ始めたわけなんだけど…



面白い。



気を使わないメンバーとばかり
毎日のように朝から晩までいるせいか、
気を使いまくるAがたまらなく面白い。

大量の飲み物を緊張しながら選ぶ姿。
キンパやお菓子やら、
広げた食べ物になかなか手をつけない姿。


決して気楽ではない、
ぎこちない空気。


それを面白いと思う俺は…

もしかして…

ちょっと変わってる？

テヒョンのこと言えないかも。



で、気になってた話。

何でこの仕事をしてるのか？
何でこの会社に入ったのか？

それをAに聞いた。



チラチラと俺の方を見たり、
下の方を見たりしながら話す姿。


話に聞き入ってるのか、
その姿に見入ってるのか。



聞きながら、
見ながら。


一瞬、よくわからなくなった。

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