縮まらない距離 -Yoongi- ページ5
「あ、Aヌナだ」
「ヌナー、おはよう」
練習室に向かう廊下の先にいたA。
いつからだろ。
勝手に自分の中で、
『Aさん』とは呼ばなくなった。
と、言っても、
メンバーのように口に出し、
『Aヌナ』と呼んだことも一度もないけど。
もうAが会社に入って数ヶ月たつというのに。
「あ、おはよう。ちょうど練習室に行こうと思ってたの。これ…」
「これ…日本のファンクラブの…？」
Aが持っていたのは、
日本のファンクラブの会報誌だった。
あと、日本の雑誌数冊。
「そう。今朝会社に届いて、ファンからのメッセージもたくさん載ってたし、読むかな？と思って。それに雑誌のインタビューで話したコメントも気になるかな…と思って、一応訳したんだけど…」
ほらね。
こういう所。
前のスタッフは一切こんなのなかったし。
「ヌナ、ありがとー」
受け取りながら喜ぶジミン。
早速その場で読み始めるジョングク。
ジョングクが読んでるのを覗き見するテヒョン。
お礼を口にして喜ぶその他のメンバー。
出遅れ感？
蚊帳の外感？
なんだろう。
この気持ち。
見てるか見てないか。
気づいてるか気づいてないか。
わからないけど、
とりあえず小さく頭だけ下げた。
もちろん無言のまま。
笑顔で手を振って背を向け、
立ち去って行くA。
次第に縮まっていくメンバーとAの距離。
見ていても、
他のスタッフとの距離も近くなっている。
なのに俺は、
全く変わらないまま。
別にいいんだって。
珍しいことじゃない。
ある意味いつも通り。
Aだけがそうなのではなく、
他のスタッフともそんな感じだし。
だけど……
何でだろう。
みんなに混ざりたいって気持ちが、
ないって言ったら嘘になる。
みんなに混ざって同じように声を掛けたり、
反応したりしたいって気持ちが、
少なからずある自分がいる。
それが不思議でならない。
「ヒョン。これ一緒に読みましょう」
振り向けば、
ニヤニヤした顔のジョングク。
事あるごとに、
最近こうやって俺を茶化すようになった。
「後で読む」
睨みながらジョングクにそう言って、
座ってスマホに目を落とした。
向こうでは会報誌やら雑誌やらを広げて騒ぐメンバーがいる。
また俺はこうやって蚊帳の外。
だからー！
これは普通なんだって！
なのに何でこんなにイラッとするのか。
何に対してイラッとしてるのか…
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がほ(プロフ) - miiさん» このお話まで読んで下さったんですね^ ^嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年10月1日 21時) (
レス) id: 242c469720 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - キュンです (2021年9月27日 4時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ちむちむさん» こんにちは(^^)こちらこそ、コメたくさんありがとうございます！お話できるの楽しいです^ ^ (2019年1月16日 12時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ(プロフ) - がほさん★お返事までありがとうございます！楽しみにしてます^^更新楽しみなので無理をせず頑張って下さい^^ (2019年1月16日 10時) (レス) id: 44d6afde63 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ちむちむさん» ちむちむさん(^^)コメントありがとうございます！大好きだと言ってもらえて嬉しいです！更新頑張りますので、続きも読んでもらえるともっと嬉しいです^ ^！ (2019年1月16日 9時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2018年11月26日 12時
