クリスマスケーキ -Jiyong- ページ1
家に帰り、直行した冷蔵庫。
開けた瞬間冷気が顔にかかり、
それだけでも身震いしそう。
空っぽの冷蔵庫の中に置いた大きな箱。
途中、信号待ちをしてる時、
ケーキ屋から出てきた女の人が目に入った。
目に入った理由は、
少し前に見たAの服装に似てたから。
ライトグレーの膝丈のコート。
赤いチェックのマフラー。
笑顔で笑う姿。
あの時もAは、みんなといて笑顔だったな。
女の人が持っている紙袋。
あ…ケーキ…なのかな？
今日はイブだし…
「ちょっと待って！」
マネージャーにお願いし、
買ってきてもらったクリスマスケーキ。
箱を少し開け、中を覗くと…
良かった。
白い生クリームの上に苺がたくさんのっていて、
チョコレートの家と、
サンタクロースの顔のプレートがあった。
どんな店なのか、
どんなケーキなのか知らずに頼んだけど、
A好み…
良かった…と思う気持ちと、
寂しい気持ち。
胸が痛い。
こんなのを買ったって、
Aはいないのに。
気持ちや考えを閉じ込めるように閉めた冷蔵庫。
数分間冷気に当たっていたせいか、
頭が痛くなっていた。
寝室に入り、今回はちゃんと布団をかぶった。
ひんやりと冷たい布団。
温まるまで眠気なんか来るはずもなく、
丸まりながらスマホを手に取った。
開いたアプリ。
Aとのメールのやり取り。
読んでいると、その時のことを思い出す。
そして、目に止まった言葉。
『身体、大丈夫？
眠くなくても横になって、身体を休めてね』
前に体調が悪くなった時、
Aが送ってくれたメール。
今も同じように体調は悪く、
だけどこの時とは違い、
Aはいない。
今…どこにいる？
誰といる？
どこにいても、誰といてもいい。
何よりも、
Aの中に俺はまだいる？
もういない？
そばにいて欲しい。
誰のものにもならないで欲しい。
あの時のように、
俺のそばにいて欲しい。
友達…なんかじゃない。
俺にとって、かけがえのない唯一の人。
好き…だよ。
好き…なんだよ。
こんな俺だけど、
今さらかもしれないけど、
自分の気持ちに気づき、
やっと…ちゃんと認めるよ。
Aのことが好きなんだよ。
ふさわしくない相手かもしれない。
酷いこともたくさんしたし、
心も身体も傷つけたと思う。
だけど、Aが好きなんだよ。
Aじゃなきゃダメなんだよ。
メールを閉じ、連絡先からAの名前を探した。
そして、もう迷うことなく電話をかけた。
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早紀(プロフ) - がほさんの作品昔から好きで読んでたただのファンです。久々に読みましたがやっぱり続きが気になるドキドキの展開で楽しかったです。またジヨンさんのお話続編待ってます。もちろん出来る事なら新作も待ってます(笑)応援してます！！ (2022年6月6日 0時) (
レス) id: a09d1699ff (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - shino.さん» コメントありがとうございます。必ず完結させますので、少しだけ時間下さいね！大好きなジヨンの話なんですもの。途中放棄はしませんよ笑 あちらのお話、読み逃げ大歓迎です！ (2019年3月21日 9時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
shino.(プロフ) - がほさんの納得がいくまでひたすら待ちますよ〜。でも、出来るなら最後まで見届けたいなぁと思ってます。あちらも読み逃げしてますが、無理せず続けてくれたら嬉しい限りです。 (2019年3月20日 10時) (レス) id: 4c70c8874c (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - まおさん» まおさん^ ^コメありがとうございます！最初の作品からだなんて！書き直したい作品もあるくらいなのに、恥ずかしいけどすごく嬉しいです！別グループのお話も書き始めてしまった為、なかなか更新ができずにすみません。多分次はドドドッと一斉にＵＰすると思います笑 (2019年1月20日 14時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - 初めまして。初コメントですっ！！がほさんの作品大好きで最初の作品から読ませて頂いてます＾＾今回のお話もハマって何度も読み返しています笑がほさんのペースでいいのでこれからも楽しませてください＾＾楽しみにまっています！ (2019年1月20日 14時) (レス) id: 4b0cd0666c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2018年11月25日 21時
