JIYONG -2-

会いたい -Jiyong- ページ27

特に夜になると孤独が襲う。
こんな時、前ならAに電話して話したり、
時間が合えば会ったりしてたのに。

友達はAだけじゃない。

だけど、Aに俺がしていたような、
本当に他愛ない話を、わざわざメールや電話するような相手はいない。

他愛ない話なんだから、
別にしなくてもいいといえばいい。

ただの今日の報告や愚痴だし。

今日あったことを話して何になる？
今日あったことを聞いて何になる？

自分のことを話して、
相手の話を聞いて、
それで何になる？

何もならない。

何もならないけど、
まるで安定剤のように落ち着くというか、
1日に折り合いがつくというか、
とにかく、俺にとっては食事や風呂と同じ、
1日のうちでなくてはならないルーティーンの１つだった。

この前もそうだったけど、今も。
そのルーティーンの１つができなくなると、
生活に支障をきたす。

かと言って…

連絡はできないまま、
時間だけが過ぎて行く。

そして、頭の中で余計なことばかり考えてしまう。

強くなんかない。
俺は。

Aに否定されるのが怖いし、
捨てられるのが怖い。

正直…
『友達』なんて括りは遠に通り越していて、
家族やメンバーとはまた違う、
だけど俺にとっては大切な存在になっていた。

今まで、CRAZYを辞めたやつもいた。
理由はそれぞれ。

『バイバイ。今までありがとう。頑張って』
なんて言葉。

もしAが辞めるとしても、
Aにはそんな風には声を掛けれない。
YGの専属ダンサーとしての関係がなくなったからといって、じゃあこの関係もそれまで…なんてことは俺ができないって断言できる。

本当に…マジで…
何でこんなにAにそばにいて欲しいんだろ。


俺を1人にしないで。

今ある、この孤独感を埋めれるのは、
メンバーや友達や他の誰でもなく、
Aだけなんだよ。

この胸の苦しさを取り除けるのも、
Aだけなんだよ。

勝手を言えば、
ずっとこのまま俺のそばにいてよ。

俺の知らない所で、
俺の知らない奴と楽しく笑わないでよ。

置いていかれたようで、
孤独を感じるから。

何度でも謝る。
もう二度とあんな酷いことはしない。

だからまた…俺を見て笑ってよ。
ジヨンって…あの声で名前を呼んでよ。

声が聞きたい。
話がしたい。


Aに会いたい。

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