孤独 -Jiyong- ページ26
明るかった髪色が、暗い焦げ茶になっていた。
秋のこの季節にはピッタリだと思うし、
何より色白の肌がよりキレイに見える。
カーキのMA-1と黒いショートパンツ。
足元は黒いショートブーツ。
CRAZYの衣装はいつも肌の露出が多めだけど、
決して変ないやらしさはなく、それは今も同じで、コミカルなダンスとAの笑顔。
健康的で、可愛らしく見える。
やっぱり…あの時の俺はどうかしてた。
疲れてた?
けど、今もまだあのMVをもう一度見ようという気にはならないし、あの歌が耳に入ると思い出さずにはいれないし、その度に記憶に一生懸命に蓋をしようとする俺がいる。
そして…この前と同じ。
スマホを持って、悶々としたまま溜め息ばかりが出る。
思いっきり目を逸らしたあの日から、
Aからの連絡はなくなった。
俺がMVを見ておかしくなってからも、
体調を気遣ったり、詩集の感想でメールがあったのに。
ぶっきら棒に返しても、健気に送ってくれるのが正直嬉しくもあったのに。
連絡がなくなった理由は俺。
Aが俺の態度に対して、
どう解釈しているのかわからない。
謝りたいし、もしまた変に勘違いしてるなら訂正もしたい。
だけど、突然態度をおかしくして、しかもあんな酷いこともして。
さすがに今回は、しれっと連絡することはできない。
何か口実はないか…連絡する口実…
そう考えた時、
詩集のことが頭に浮かんだ。
好きな作家の気に入ってる詩集だけど、
買おうと思えばまた買える。
そう、返して欲しいわけじゃない。
まだ読んでないなら、もう一度読み返したいなら、本当はいつでもいい。
でもそうじゃなく、『返してもらう』という口実を使って連絡がしたいだけ。
声が聞きたい。
話がしたい。
Aが今どう思ってるのか知りたいだけ。
ごめん。
俺が悪かった。
疲れかな?八つ当たりかな?
虫の居所が悪かったんだよ。
それでAに当たって、あんな態度を取ってしまい、挨拶もせず、わざと目を逸らすなんて酷いことをしてしまったんだ。
本当にごめん。
本当に俺が悪かった。
言いたいのに、どうしても勇気がなく、
時間だけが過ぎて行く。
今日も笑顔で踊るAは、
もう俺なんて…俺が1人いなくなっても変わりなく、平気なんだろうか…
自分がこんなに弱気だったこと。
久しぶりに思い出した。
強くなんかない。
自信なんかない。
後悔してる今、
元に戻れなかったらどうしよう…と、
1人孤独を感じてるのは俺だけなのか。
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がほ(プロフ) - anzさん» コメ頂いたのに、お礼が遅くなりすみません!最近更新がなかなかできなくて、本当に申し訳ないです。土日で頑張って更新しますので、良かったらまた読んで下さいね^ ^ (2018年11月3日 12時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
anz - 初めまして(´ ˘ `)凄くドキドキする作品をありがとうございます!毎日楽しみに更新待ってます! (2018年10月25日 7時) (レス) id: c7fabd4acc (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ユリアさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!なかなか更新が出来ずすみません!楽しみにしている…と言って頂けて嬉しいです^ ^ (2018年10月20日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - いつも楽しみにしてます!これから先どうなるのかドキドキです! (2018年10月9日 18時) (レス) id: 3eb3ef9154 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - なつこさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!ドキドキしながら読んで下さって嬉しいです^ ^3連休中に続きを更新できるよう頑張りますね^ ^ (2018年10月5日 11時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がほ | 作成日時:2018年8月23日 15時