告白 -Jiyong- ページ36
名前を呼んでくれた優しい声色。
思いもよらなかった笑顔。
そしてAの言葉。
謝るのは私の方…?
何を?
嘘をついていた…?
何を?
名前を呼んでくれた時の大好きないつもの笑顔。
それが、言葉を言い終わると、
今はすごく申し訳なさそうな…
また今にも泣き出しそうな表情に変わっていたから…
あんなに酷いことをしたのに、
それには一切触れず、そんな表情をするAを見ていると…胸が押し潰されそうで苦しくてたまらない。
「私…本当は…ジヨンさんのことが……好きでした」
……え。
「気持ちを一生懸命抑えたんですが…どうしても…抑えきれませんでした」
……
「友達になって…と言ってくれたじゃないですか。すごく嬉しかったです。だから、少しでも一緒にいたくて、嘘をついて…気持ちを隠して…ずっと…今日まで…本当にごめんなさい」
「いつ…から?」
「ナミソム島です。何気ないジヨンさんの優しさや言葉、冗談…仕草や目や雰囲気…全てに勝手に惹かれて…好きに…なってしまいました」
………
「私なんかがジヨンさんのお友達なんて…でも、いつかジヨンさんの気が変わるまで…そう思って…その日まで…と思って…毎日今日が最後かも…と思って過ごしていました」
一言一言。
ゆっくりと。
思い出し、言葉を選ぶように丁寧に話すA。
聞かされる真実。
頭は真っ白で、言葉は出て来ず、
でもAから目が離せなかった。
「気持ちを隠し、友達のフリをして、今日まで本当にすみませんでした」
「いや…Aは何も…謝るのは、むしろ俺の方で…」
「いいえ」
すぐにそう口にして、
首を横に振るA。
「久しぶりにジヨンさんに会えて…嬉しかったです。さっきの…この部屋でのことも、正直…その事はなんとも思ってません」
「え?」
どういうこと?
「なんとも…って言うか…それ以上に私は…その…」
言いにくそうに急に口籠った。
さっきした、あんな最低なことをなんとも思ってない?
それ以上?
それ以上って…?
「さっきまで、他の女の人といたって言ったじゃないですか。キスもしたし、それ以上のことも…って。リップもついてたし……そのことを聞いて、リップの跡も見たら、もうそのことしか考えられなくなっちゃって」
……え?
「今までも何度かジヨンさんから女の人の話を聞く度…その度に溢れそうになる気持ちを抑え、平静を装って聞いてきたけど…もう…隠せなくて…だから…もう…ここで…終わりにします」
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がほ(プロフ) - anzさん» コメ頂いたのに、お礼が遅くなりすみません!最近更新がなかなかできなくて、本当に申し訳ないです。土日で頑張って更新しますので、良かったらまた読んで下さいね^ ^ (2018年11月3日 12時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
anz - 初めまして(´ ˘ `)凄くドキドキする作品をありがとうございます!毎日楽しみに更新待ってます! (2018年10月25日 7時) (レス) id: c7fabd4acc (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ユリアさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!なかなか更新が出来ずすみません!楽しみにしている…と言って頂けて嬉しいです^ ^ (2018年10月20日 9時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - いつも楽しみにしてます!これから先どうなるのかドキドキです! (2018年10月9日 18時) (レス) id: 3eb3ef9154 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - なつこさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!ドキドキしながら読んで下さって嬉しいです^ ^3連休中に続きを更新できるよう頑張りますね^ ^ (2018年10月5日 11時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がほ | 作成日時:2018年8月23日 15時