後悔 -Jiwon- ページ13
笑顔で手を振り、階段を降り、
見えなくなったヌナの姿。
けどすぐにはそこを動くことができなかった。
手を離そうと決めたのは俺だから。
あの日から連絡することをやめ、
初めにヌナを遠ざけたのも俺。
けど、年が明けて仕事が始まると、
ヌナも俺を避けていることに気がついて。
正月休み。
後悔しまくった想い。
職場でヌナを見た時、気持ちが溢れて『やっぱり』と思ったけど、そんなヌナの態度に気持ちが打ちひしがれた。
俺があんな態度を取ったから?
それとも……ヨリが戻った?
今日みたいは合コンは、もう何度目か。
正直、戻りたくはなかった。
そんな気分じゃなかった。
けど友達の手前、無下にはできなくて。
気が乗らないまま駅を離れ、カラオケへと向かった。
友達から送られてきて部屋番号。
探し当て、入ろうとドアを開けた時、
部屋から流れてきた曲はBIGBANGのBANG BANG BANGだった。
俺に気づいた友達が歌いながら手を振ってくれ、
画面にはMVが流れてて、ちょうどG-DRAGONさんが映ってる。
…と、急に腕を引かれ、バランスを崩しソファーへと倒れ込んだ。
「オッパ、遅すぎ」
拗ねたような表情でそう言われて。
なんと言えばいいかわからず、とりあえず笑って誤魔化そうとするも、自分でもわかるほど上手く笑えなかった。
「オッパ。今日どうしたの?全然元気なかったけど…」
カラオケが終わり店を出て、
酔い潰れた友達を送るべくタクシーを探していた。
「あー、うん。ちょっと…」
たしかに。
この前このメンバーで行った時とは全然違う。
今日は歌も歌わず、断って…
何考えてたんだろ、俺。
「オッパ!」
「うん?…っ!」
返事をし、隣で歩くその子を見た瞬間。
着ていたダウンの腕をグッと下へと引っ張られ、
身体がその子の方へと傾いた。
頬に触れた唇。
突然のことに固まる俺。
「私…オッパのこと…好きだよ?」
ほんと…
何やってんだろ、俺。
最低。
「ごめん…本当にごめん」
ダウンを掴むその子の手をそっと外した。
目に涙を溜め、酷く傷ついた表情で。
何も言わず、前を歩く女の子の元へと走った。
何事かとみんなが驚き、振り返って俺を見て。
本当にもうやめよう。
遅いけど、心からそう思った。
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がほ(プロフ) - みいなさん» こんにちは!コメ下さったのにお返事が遅くなり申し訳ありません。バビペンさんですか?私もバビ大好きで、この作品は初めてジヨン以外の男の子で書いたので、すごく新鮮で楽しかったです!ふとしたスイッチが入れば、またいつか! (2021年6月3日 9時) (レス) id: ae37c6ad61 (このIDを非表示/違反報告)
みいな(プロフ) - がほさんの書く作品大好きです…;;読んでてばび〜〜幸せになってくれ〜〜という気持ちでいっぱいでした;;笑 機会があれば、またがほさんが書くiKONの作品を読んでみたです…! (2021年4月23日 6時) (レス) id: 6dadd51152 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - たかさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!再開したい気持ちはあるんですが、どうしてもスンリのことが頭から離れず…まだできずにごめんなさい(T-T)けど、いつもそんな私のお話を読んで下さり、本当にありがとうございます。 (2020年7月3日 23時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - あさみさん» そうなるといつも決まってスンリのことを思い出し、なかなか前に進めない感じでいます。けど、またいつか続きを書きたいな…とは思っているので、その時はどうかよろしくお願いします^ ^ (2020年7月3日 23時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - あさみさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます!猛烈に!?たまに、無性に◯◯が聴きたい!ってなる時があるんですが、あんな感じでしょうか?なら死ぬほど嬉しいんですけど(T_T)私もこのバビver好きです^ ^ジヨンも除隊したし、ジヨンのお話も…と思いつつ、 (2020年7月3日 23時) (レス) id: c74390b1f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がほ | 作成日時:2018年1月22日 1時