Untitled -4-

気持ち -You- ページ12

ジウォンくんの家に行った時、
帰ってきて、もう中途半端なことはやめようと決めた。

年明け、ジヨンに別れを告げてからは、
全てから逃げるかの如く、
ジウォンくんからも離れようと必死だった。

もう何も考えないようにしよう。
もうやめよう。

けど、必死になればなるほど、振り返ってみたら、常に2人のことを考えていた気がする。

結局、自分の気持ちから中途半端なまま逃げてばかりいたから、だからずっともやもやを抱えていて、
きちんと自分と向き合うことをしなかったから、自分の気持ちもわからないままだったんだよね。


本当に勝手。


何も言わずジウォンくんを避けるようにして。


本当に勝手すぎる。



自分の気持ちがはっきりとわかって、
でもわかったからこそ余計に今更どうしたらいいのかわからなくて。


もう2月。
こんな状態で1ヶ月もたったのに、今更…

それに、隣にいて『オッパ』とジウォンくんを呼んでいたあの女の子。

あの女の子の存在がひかかっている。

前の私と同じように、ジウォンくんももう新しい道を歩こうとしてるのかな？

もう歩いてるのかな？

なら…今更…


『今更』という想いがいっぱい。



会社で見かけると目で追って、
でもすぐに逸らしてまた目で追って。


けど、先週からジウォンくんを見かけなくなった。


たまたま見かけないのか、
何かで休んでいるのか、
何か社外で仕事があるのか…


本人には聞けないし、
誰かに聞くのも変に意識してできなくて。




悩みは尽きないと言うけど、
自分の気持ちがわかったら今度は違う悩みが出てきた。

この想いを…今更告げる？

今更？

もうジウォンくんは何も想ってないかもしれないのに？



そんなことを考えながら、
1人資料室で片付けをしていた。

もうタイムカードも押して、バックも持っている。
早く片付けて、早く帰ればいいのに。

会社を出た所で予定があるわけでもなく、
自分が使った資料ではないのを見たりして、
ゆっくりと片付けをしていた…時。

ガチャッとドアが開く音がして、
棚の隙間からドアの方を見ると、

「失礼しまーす。…あれ？誰もいない？」

不思議そうにするジウォンくんがいた。


「あ、はい。います」

見える所まで歩き、
変な返事をして。

突然すぎてパニックになる私。


「ヌナ。なんで敬語なの？」


笑顔のジウォンくん。

胸が痛い。

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