水族館 -You- ページ12
「え…何で？」
日曜日。
用意を終えて、待ち合わせ場所である水族館に向かおうとしたら…
エントランスにいたジウォンくんの姿。
「おはよ」
「おはよって…待ち合わせ場所って水族館だよね？」
「うん、そうだよ。でもさ、ほら。雪降ってるし、ヌナが滑って転ぶかもしれないし、迎えに来た」
明け方から降り出した雪。
積もらないとはニュースで言っていたけど、
まだやみそうもなくて。
「転ばないよ！」
咄嗟に言い返したけど。
あの公園で転んだ時、抱き上げてくれたジヨンを思い出した。
「行こっか」
いつものように笑顔で、
だけど歩くスピードはいつもより遅くて。
「でも…ありがとう」
ありがとう…
ジウォンくんには、この言葉を何度言ってもたりないほど。
いつものように話しながら歩いて、
いつものように話しながら電車に乗って、
いつものように話しながら水族館に向かって。
久しぶりに来た水族館は混雑していて、
ゆっくりと見て回った。
青く、少し薄暗い館内。
ライトに反射し、キラキラと青く光る水。
ゆっくりと泳ぐ魚。
同じ場所を見てても、一瞬一瞬変わっていく。
今は何もかも忘れて、すごく癒される。
けどジウォンくんは、
魚の顔真似をしたり、子供みたいに興奮したり、
いつも通り。
そう、いつも通り。
いつも通りだと思ってた。
「ヌナの顔が赤だ。あ、黄色。次オレンジ！」
クラゲ展に入れたのは夕方だった。
最終日というのもあり混雑し、貰った整理券がこの時間帯だったから。
半透明なクラゲの水槽。
七色に変わるライト。
水槽を覗き込むように見ていたら、
またいつものジウォンくん。
「ありがとう。こんなのしてるの知らなかった」
「楽しい？」
「うん。すごく！」
「来て良かった？」
「うん。ありがとう」
「俺も楽しかったし、来れて良かった」
何か、ちょっと違和感があったんだけど…
次の瞬間、いつものジウォンくんに戻ったから…
そのまま歩き続けた。
真っ暗だったクラゲ展を出ると、
薄暗い館内が明るく見えた。
「わっ！…っ！」
クラゲ展の出口付近は混雑していて、
人にぶつかってしまい、よろけた私をジウォンくんが受け止めてくれた。
「ヌナ大丈夫！？」
「うん…ごめん」
「こっち」
そう言うと、
ジウォンくんの温かい手が私に触れた。
手を繋ぎ、引っ張られ、人混みを抜け…
どこに向かうかと思ったら、
大きな水槽の前にある広場に出た。
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がほ(プロフ) - まあさん» こんばんは！コメありがとうございます。お返事が遅くなり申し訳ありません。本当に…幸せな感情だけじゃないですよね。好きな気持ちが強いほど、好きなものが多いほど、喜びも悲しみも多くて。私のお話をステキだと、大好きだと言ってくれて本当にありがとうございます (2017年12月26日 19時) (
レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - Wada Chisakiさん» こんばんは！コメありがとうございます！お返事が遅くなり申し訳ありません。1週間たち少し気持ちは落ち着きましたが、更新は多分年明けになるかと思います。こんな私のお話を読んで下さり、本当にありがとうございます。もうちょっと時間を下さいね。 (2017年12月26日 19時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
まあ(プロフ) - がほさんへ 何かを好きになれば幸せな気持ちをたくさん味わえるけど、幸せ以外の感情にもさらされること、ありますよね・・・彼らに思い入れのあるがほさんの作る作品だから、ステキなんだと思います。がほさんの作品、大好きです。 (2017年12月24日 18時) (レス) id: bfea8ea9a4 (このIDを非表示/違反報告)
Wada Chisaki(プロフ) - 初めまして。がほさんの作品大好きです！この間のK-POP界は本当に激震が走りましたね。お気持ちお察しします。無理なさらないで下さいね。いつまでも楽しみに待っています。 (2017年12月21日 22時) (レス) id: cb6c2fbbf2 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - サナエさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます！ジヨン目線の方はフラグ付きになりますので、18歳以上であれば私の作品の中から検索して頂ければ出てくると思います^ ^ (2017年12月16日 10時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2017年11月21日 22時
