ヤキモチ -Jiyong- ページ36
「あ、ジヨンありがとう」
寝室に入って来たA。
足音が聞こえ、
数秒前に横に置いたクラッチバック。
笑顔でアクセサリーを置いている棚に向かい、
腕時計やピアスを外す姿をじっと見ていた。
静かな部屋にカチャカチャと音が響く。
「どうしたの？疲れちゃった？」
ベットに座り、じっとAを見ていたら、
急に振り返り、心配そうにそう言って。
「うーん…」
歯切れ悪くそう呟いた時、
複雑に編み込まれた髪がパサッと解けた。
まるで緩く巻いたようなスタイル。
この2年で長く伸びた髪。
黒のほどよくタイトな膝丈のワンピース。
シンプルだけど、デコルテや背中、袖の部分は、
キレイなスカラップレース生地が透けていて。
透けている肌がよりキレイに見える。
やだな。
絶対にやだな。
Aを失うのは、もう二度とごめんだ。
「ジヨン？」
「あのさ…」
「うん？」
心配そうに近づいて来たA。
手を掴み引き寄せて、腰に腕を回した。
「ジヨン？」
頭の上から響く心地よい声。
ちょうど胸に顔が当たっていて。
まるで子供のように顔を擦り当てた。
「さっきさ、ワザとじゃなく、バック落としちゃったんだよ。そしたらさ…名刺」
「あ、あれは…ごめん。みんなにも配ってたから、私も貰っちゃって…」
うん。
わかるよ。
頭ではわかってる。
そんな所で必死になって断ると、
空気も壊すじゃん。
「じゃあ…みんなのも裏にスマホの番号書いてた？」
「え？番号？」
「うん。どうやって渡されたの？」
「えっと…後で電話してって…」
ほらね。
だから心配なんだよ。
「するの？」
「するわけないじゃん！でもその場で捨てれないし。番号なんて書いてた？すぐバックに閉まったし、誰が誰かも覚えてないし」
「あんだけ名刺があれば、そりゃー誰が誰かなんてわからないよね」
「ジヨン！」
肩をトントンと何度も叩き、
離れようとするA。
離れまいとより力を入れて抱きしめる俺。
「なんか…今日は疲れた。気分が上がったり下がったり激しくて」
素直に吐き出すと、
Aが髪を優しく撫でてくれた。
眠くなる…
もうこのまま寝たいくらい気持ちいい。
「今は？今も気分下がってる？」
「ううん。今は最高」
「ごめんね、疲れさせて。でもね…私はずっとジヨンのこと想ってたよ」
「え？」
顔を離し、Aを見上げると、
ゆっくりと近づいて来てくれ…
自然と緩んだ腕。
髪に落とされたキス。
やっぱりAは失えない。
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がほ(プロフ) - まあさん» こんばんは！コメありがとうございます。お返事が遅くなり申し訳ありません。本当に…幸せな感情だけじゃないですよね。好きな気持ちが強いほど、好きなものが多いほど、喜びも悲しみも多くて。私のお話をステキだと、大好きだと言ってくれて本当にありがとうございます (2017年12月26日 19時) (
レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - Wada Chisakiさん» こんばんは！コメありがとうございます！お返事が遅くなり申し訳ありません。1週間たち少し気持ちは落ち着きましたが、更新は多分年明けになるかと思います。こんな私のお話を読んで下さり、本当にありがとうございます。もうちょっと時間を下さいね。 (2017年12月26日 19時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
まあ(プロフ) - がほさんへ 何かを好きになれば幸せな気持ちをたくさん味わえるけど、幸せ以外の感情にもさらされること、ありますよね・・・彼らに思い入れのあるがほさんの作る作品だから、ステキなんだと思います。がほさんの作品、大好きです。 (2017年12月24日 18時) (レス) id: bfea8ea9a4 (このIDを非表示/違反報告)
Wada Chisaki(プロフ) - 初めまして。がほさんの作品大好きです！この間のK-POP界は本当に激震が走りましたね。お気持ちお察しします。無理なさらないで下さいね。いつまでも楽しみに待っています。 (2017年12月21日 22時) (レス) id: cb6c2fbbf2 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - サナエさん» こんにちは^ ^コメありがとうございます！ジヨン目線の方はフラグ付きになりますので、18歳以上であれば私の作品の中から検索して頂ければ出てくると思います^ ^ (2017年12月16日 10時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2017年11月21日 22時
