ハグ ページ14
A side
「ごめん…ね。」
「何が？」
そしてまた言葉が出てこない。
なのにジヨンくんの口調が優しくて、余計に自分が嫌になる。
「ね、Aは俺のこと抱きしめてくれないの？こうやってギューって。」
背中に回された腕に力が入ると、
よりピッタリとジヨンくんの身体に密着してしまって。
行き場がわからずぶらんと下に下げていた手を、
ゆっくりと動かし、ジヨンくんの背中に触れた。
「A？」
触れた瞬間、またさっきの落ち着いた声で名前を呼ばれて、ピッタリとくっついた胸。
ドキドキが伝わってそうで恥ずかしい。
「…はい。」
「はい？あのさ、無理に言葉にしなくていいから。言ってくれる時まで、ちゃんと待ってるから。」
じわっと目が熱くなった。
本当は言いたい。
答えたい。
でも怖くて。
また1人になったり、
もしジヨンくんに去られたら…って思うと、
怖くて、認めたくなくて、口にできなくて。
だけどこうしていたいなんて、
ずるいよね。
え……これって……
まるで頭にキスするような、
髪に顔を埋めるような感じ。
「…好きだよ。」
ボソッと呟かれて。
その言葉がまるで電流が流れるみたいに、
頭から背中を通って、身体を貫いた。
ジヨンくんの背中に添えていた手。
いつの間にかギュッと服を掴み、更に今力を入れて、そうじゃないと立っていられない。
「私も好き。ジヨンくんが好き。」
やっと、素直に口に出せた言葉。
……………
(Jiyong side)
ずっと我慢してたけどもう無理で。
抱きしめればあの時の公園を思い出した。
久しぶりの柔らかさ。
久しぶりの匂い。
このまま溶けてなくなるんじゃないかってほど、
幸せすぎて身体がふわふわしてくる。
…なんとなくわかるから。
仕草や表情。
Aのことだから、なんとなくわかる。
だから、無理しなくていいんだよって。
だけど…泣いてる？
グリグリと胸に顔を埋めるようにして、
さっきまで遠慮がちに添えていた手にギュッって力が入るのがわかった。
…どうすっかな。
正直、好きすぎて胸が苦しい。
目の前にある黒い髪の毛。
動くたび、ふんわりとした花のいい匂いがする。
我慢できず吸い寄せられるように髪に顔を埋め、
愛おしさを込めてキスをした。
好きだよ。
想いが溢れる。
好きだと思うたび、
想いが溢れるたびに過去を思い出す。
俺にそう感じさせるのはAしかいないから。
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がほ(プロフ) - 癒仁さん» こんにちは^ ^コメありがとうございます！切なくて…キュンとして…少しでもそんな気持ちになって下さったなら、本当に嬉しいです！まだ稚拙な文章ですが、これからも頑張ります^ ^ありがとうございました！ (2017年6月16日 9時) (
レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
癒仁(プロフ) - とっても切なくて、でもキュンとしてとっても面白かったです！！！おつかれさまでした！ (2017年6月16日 7時) (レス) id: cb8edbbef5 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ritaさん» こんばんは☆コメありがとうございます^ ^次作も頑張ります^ ^ (2017年6月15日 22時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
rita(プロフ) - お疲れ様でした(*´Ｕ`*) (2017年6月15日 19時) (レス) id: 126bc83529 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - tomatoさん» こちらこそ、プロではないし、ただの素人の作品なのに、そんなに褒めて頂いて胸がいっぱいです。本当にありがとうございます。書き終えた安堵感はあれど、すでに妄想に飢えつつあるので…本当にすぐ書き始めると思います^ ^また読んでもらえると嬉しいです^ ^ (2017年6月15日 18時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2017年5月12日 11時
