冷たいあの子は雪の国の国王で…？せぶん！

EPISODE5 ｰ 美貌の圧制者 ｰ ページ14

〜オンボロ寮ｰ自分の部屋〜




『うぅ…寒い…』





グリム「布団にくるまったまま登校したいくらいなんだゾ…」





それは出来ないから普通に登校しようね…






グリム「さ、そろそろ出発…」





ガチャッ





結愛「遅い！！遅いわよアンタ達！早く行かないと遅れちゃうでしょ！？」





『勝手に部屋に入って来ないでよ…』





結愛「はぁ！？私に指図しないで！！早く来いって言ってるの！」





…ちょっとは丸くなったと思ったけど…違ったみたいだ。





『…はいはい』



















〜メインストリート〜






エース「おーっす、Aにグリム……あと監督生も、オハヨー」





デュース「おはよう、3人とも…今日は一段と冷えるな」





結愛「あ……！」





結愛さんは美しき女王の像を見て何かを思い出したかのように立ち止まった。





ドンッ





グリム「あいでっ！オイ、急に立ち止まるんじゃねーんだゾ！」






そんな結愛さんの足にグリムは頭から突っ込んでいた。





エース「……なに、グレートセブンの石像じっと見て…どーかした？」





誰も聞かないので渋々エースが聞いた





その言葉が聞こえていないのか無視をして、結愛さんは



ハートの女王




百獣の王




海の魔女




砂漠の魔術師





…と、順々に見ていく。







結愛「この人達も夢に出てきたような…」





『結愛さん…？突然ぼーっとして…具合でも悪いの…？』





グリム「コイツ、朝から何時もしないような事して変なんだゾ」





勝手に部屋に入って来たりしてね…






エース「えぇ？ホリデーの間に何かあったの？」






それはないと思うけど…






結愛「…えっと…」





『…もうすぐ授業が始まるから、歩きながら聞こうか。』



















〜教室〜





ざわざわ…





エース「オンボロ寮の鏡の中にグレートセブンが映る夢ぇ？」





『…そりゃ毎日グレートセブンの像を見てるんだから…夢に出てきても可笑しくはないかもだけど…』





結愛「でも…鏡の中の彼らは伝説と少し違った気がするの…」





少し違う…？





デュース「僕も魔法史の小テストの前には、寝ながら偉人の名前を唱えていたが…話を聞くに、そういう事じゃ無さそうだな。」





……鏡の中と言えば





『…俺もこの前、丸い大きな耳を持った“ミッキー”が鏡の中に…』

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