【鬼滅の刃】煉獄杏寿郎さん、こちらに来ちゃいました

参拾肆 ページ35

外でほっとみるくを飲めば 肩の力が抜けたようだ、柔らかい表情で俺に話しかけてくる。





だがまだ顔が硬い。貼り付けたような笑顔だった。


…俺は君に、無理して笑ってほしいいわけでは無いのだがな。



頭に掌を乗せれば 眉尻が下がる彼女。
そんな顔はさせたく無い気持ちで、努めて明るい声をだした。




静かに、でも確かに心から笑ってくれた少女は、少しずつではあるが元気を取り戻していた。







俺は君の笑った顔が見たいんだ。




自然に脳内でそう考えている自分がいた。

もうあんな恐怖に怯えた顔にはさせたく無い。
泣いている彼女を見ると どうも俺の心は鎮まってはくれないみたいだ。


相手を二度と、彼女の前に出てこられなくするまで許すつもりはない。

次何かあれば 悔いても後悔しきれない程にしてやろう。





俺がこんなことを考えているとは 知らない彼女は、微笑みながら話しかけてくれる。



…奪わせやしない、この顔を。


















































＊＊＊




















_______煉獄杏寿郎の心の紐が解かれるまで、あと、少し。








今はまだ、気持ち(それ)には気がつかない。







現在の彼の頭を占めるのは、鬼殺隊、お館様、仲間たちだった。




真実を伝えていない少女に、彼はまだ待ち続けている。






彼の心は何処に向かうのだろうか…

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