弐拾弐 ページ24
両手に持ったいたはずのコップは、華麗に煉獄さんの手元に移る。
「煉獄さん、私持てますよ。」
そういって取り返そうとするが、ひらりと躱される。
むっ…さすが柱!
「君の手が心配なんだ、俺に持たせておいてくれ。」
「そこまで言われたら 断れないじゃないですか。」
大人しく持ってもらい、ベランダの椅子に腰掛ける。
うん、やっぱり夜風は気持ちいい。
ふー と一息つくと、タイミングを見計ってくれたように 渡されるコップ。
「気をつけて持つんだぞ。」
「わかってます。」
めちゃめちゃ心配されてる…
煉獄さん、優しい人だなぁ。
一口飲めば、程よい暖かさに身体が休まる。
…って、私が休まるために作ったんじゃないのに!
チラリと隣を見ると、彼も私と同じように肩から力が抜けている。
うん、休めているみたいだから よしとしよう。
「もうこちらに来て 二度目の夜か…
あっという間だな、時間が過ぎるのは!」
「ですね。少しは慣れていただけました?」
ポツリとした呟きに私は反応する。
「少しくらいなら慣れてきたぞ!まぁ 見たことないものばかりで、驚きは絶えないが。」
「そのうちに見慣れますよ。
煉獄さん、いつも瞳を輝かせてますもんね。」
「なっ…!」
私がそう言ってクスッと笑うと、照れたように赤くなる彼。
いや、かわいすぎない!?ほんと 私の心臓おかしくなるからやめて…
「仕方ないだろう…!この時代の文明には、つい目を奪われてしまう!」
「わかってますよ、煉獄さんがわくわくしてるってことくらい。」
「魅舞乃少女!」
少しからかえば、こちらを睨んでくる煉獄さん。
うん!どんな姿もやっぱりかわいい!!
全部よし!!
「これ飲んで落ち着いたら 寝ましょうね。」
「そうだな!身体が冷えすぎてはいけない!」
私たちは少し雑談してから 各部屋に戻った。
煉獄さん、元気戻ったかな…
**
「無意識だろうな、あれは…」
この呟きは、彼女の耳に届くことはなかった。
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☆未来音★(プロフ) - 憐さん» 感想ありがとうございます。同じ煉獄さん好きとして、そのようなコメント嬉しいです*なかなか更新が難しいですが、これからもよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
☆未来音★(プロフ) - けいさん» コメントありがとうございます。一言ですが、とても伝わってきます。もっとその気持ちが強くなるよう、がんばって更新していきますね。今後もよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
☆未来音★(プロフ) - アリスさん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。ゆっくりですががんばらせていただくので、これからもよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
憐 - とても素晴らしい夢小説を、ありがとうございます!煉獄さんは大好きなので、とても嬉しいです!どうかご無理をなさらず、更新を頑張ってください。応援しております! (2020年6月21日 18時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
けい - うまく言葉に出来ないので一言。 好きです (2020年6月11日 12時) (レス) id: c43b0ed0fe (このIDを非表示/違反報告)
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