運命【漣ジュン】

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あの後気合を入れすぎてしまい


いつもと違う私になった。






といっても、



髪を巻いたり

メイクをしたり



プロデューサーの私ではなくプライベートの


ジュンくんと出かける時限定の私だ。






つまりこんなメイクとかは初めてな訳で...


まあ、大丈夫でしょ！







＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




『早く着いちゃった』





ジュンくんは遅れることはないだろうから
待ち時間の心配はなさそうだけど


1時間早く来るとか早すぎ...！





私はジュンくんから何か連絡が来てないか


期待をしながらロック画面を開く。







『へくしゅん！』




私の声と同時にパリンっという音が響く



いや、鈍い音なので響いてはいないが…






くしゃみをした拍子に、スマホを落としてしまった




しかも水溜まり。


最悪。





『昨日雨なんて降ってないよね』



なんて呟いて、スマホを拾う。




虚しくなりながら辺りを見ると、私達の待ち合わせ場所の家の子が水遊びをしていた。





なるほどね、元気でよろしい



待ち合わせ場所は他の方の家ではなく、その家の前のバス停なのだ。




『電源すらつかないだと…』






まあ、古い携帯なのでしょうがないが

コズプロから借りてる仕事用じゃなくて良かった。







ジュンくんは遅刻とかなくても何かしら連絡をくれそうだけれど

連絡が取れないからしょうがない、待つか。



私はバス停のベンチに座りジュンくんを待つことにした。







スマホもないし、本なんて持ち歩いていないもので

暇なのだ。


しかも、あと30分以上ある。





『はぁ…』



と、俯く。
なんて災難な日だ。


いや、ジュンくんとデートできるだけで感謝すべきなのか？


というか、ジュンくんはデートじゃないって言うからデートじゃないのか。





視界に右手が映る。




そうそうこの指輪。ジュンくん意味を知らずに渡したわけじゃないだろうし、思わせぶりかなぁ



正直、良い感じの関係だろうとは思っているけれど
ジュンくんにとっては普通なのかもしれない。


まあ、諦める気は無いんだけど



ジュンくんが振り向いてくれるまで、または

ジュンくんが本気でやめて欲しいと言うまで告白し続けるけどね。





一人でいると考え事凄いな…





『ジュンくんまだかなぁ』






暇つぶしにメイクが崩れていないか確認とか

をしていたらあっという間に待ち合わせ時間。







ジュンくんはまだ来なかった＿＿＿＿＿＿＿

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