近すぎて【衣更真緒】 (ページ6)

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凛月side

『そんなこと知ってるよ？
まーくんのことならなんでも〜』

｢じゃあなんでそんな質問したんだ？｣

うーん…どうしようかな

『俺も何となく〜』

と、誤魔化した

気づくのはまーくん自身でじゃなきゃダメだから

｢ちょっとぉ、どうなってんの？｣

あれ、セッちゃんだ

『セッちゃんだぁ、なんでここに？』

KnightsとRa*bitsの件なら昨日聞いたし

セッちゃんがきいてないわけなちよね？

｢くまくん、アンタの幼馴染どうしたのぉ？

あんなに急いで。俺とぶつかった時も勢いで謝られたけど騒がしすぎない？｣

なんだ、そんなことか

ちょうどいい、セッちゃんも居ることだし

まーくんなら気づくかなぁ

『3-Bに用があったから〜

もう、これさっきもまーくんに説明したよ？』

みんなAが気になるのぉ？

まーくん、早くしないとだめだよ

｢なあなあいっくん、さっきAちゃんと話してたんやけどさ、

“Aちゃんがあだ名で呼んだ時にすごく驚いてた”んやなぁ？

理由でもあるん？｣

みかりんナイスだよ

｢嗚呼、中学の時だけどな

理由は特に無いぞ？
急に呼ばれたから普通にびっくりだけだ｣

まーくんったら、隠しちゃって

ここは俺が手助けしてあげよう〜

『呼び方って言ったらセッちゃんは瀬名さんって呼ばれてるよね〜？』

｢そうだけどぉ？｣

『なんでか知ってる？』

｢普通に先輩だからじゃないのぉ？｣

｢いや、Aなら先輩を下の名前でさん付けするはず…

じゃあ、なんで瀬名先輩だけ＿＿＿｣

『俺は知ってるよ』

｢凛月！教えてくれ！｣

ふふ、まーくん食いついた

しかもこれで自覚ないとかねぇ

『そんなに気になる？

やっぱまーくん“も”、Aのこと気になるんだぁ』

｢ちょっとくまくん、理由知ってるなら教えてよねぇ｣

『セッちゃんまで言うならしょうがないなぁ〜

恥ずかしかったんだよAは』

これでも気づかないのかなぁ

まーくんは

多分セッちゃんは気づいたかな

あれ、セッちゃん俺を見て驚いてる

『Aは“瀬名泉”じゃなくて“泉瀬名”だと思ってたわけ

あとから本名を知ったAは謝って、

“泉さん”と呼ぼうか考えたけど

今まで“瀬名さん”だったのに

“泉さん”って呼ぶのが恥ずかしかったんだよ』