青いリボン【桃】 (ページ3)

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「そりゃもう私だって高校生ですし、恋愛したいお年頃なわけですよ。」

「俺じゃダメなの？」

「……え？」

「だから、俺じゃダメなのって。俺、お前のこと好きだし。

わざわざ初対面の人と恋人になる必要、なくね？」

なんてこと言い出すんだこいつは。

人がどんな気持ちで友達に合コン頼んだかも知らずに……

混乱と苛立ちがふつふつと煮詰まるのを感じる。

どうせ、これだって冗談に決まってる。だって、さとみが私のことを好きなわけないんだから。

「いや、だって」

「それにお前、俺のこと好きじゃん。」

「は？」

私の言葉に被せるようにさとみの口から出てきた予想の斜め上の言葉に、私は思わず固まる。

「なんで気づいて、」

「なんだろ、俺とだけパーソナルスペース近いとか、俺がほかの女子と話してる時必ずこっち見てるとか？

あとは勘w」

たった今指摘された距離感を一気に意識し、私は咄嗟に後退ってさとみと距離をとる。

それを見てさとみは愉しそうに目を細め、1歩近づく。

そこから更に私が距離を置き、さとみが近づき……を繰り返すうちに私の背中は壁にくっつき、完全に逃げ場を失ってしまった。