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赤side


淳太のことが好きか。


そう聞かれれば俺は「うん」と即答するだろう。メンバーとして人間としても淳太のことは尊敬していて大好きだ。

「…でもさ、それだけちゃうやんけ」

寝る前に濱ちゃんの言葉に返した自分の言動を振り返る。あんなんさ、バレるやん。

「はぁ」

心のモヤモヤが消えず、ため息を吐いてソファに体重を掛けた。そして無意識にスマホを開き、写真フォルダを漁る。そこで急に我に返った。

「なんやこれ」

淳太を撮り始めてから3ヶ月しか経っていないというのに。

「多すぎひんか」

写真の数が多すぎる。3ヶ月で1000枚近く?流石に撮りすぎだ。これを淳太が知ったら引くかもしれない。そう思って俺は整理することにした。

「…こんなんもあったなぁ」

しかし一向に整理が進まない。

「ふは、可愛ええ」

同じような写真であっても俺から見たら全て違う。どれも可愛くて俺が写真に残したくて仕方ないものだらけ。

「…はは、変わってへんやん」

結局消したのはブレブレで淳太の原型すら留めていないものだけだった。所詮2.3枚程度。ほとんど写真の量は変わることなくこの作業は終わった。

何故こんなにも消せないのか。今までの恋愛でだってこんなことはなかった。何故なのかは一切検討も付かないが。

「幸せそうに笑うな」

淳太の笑顔がほかの何ものにも変え難い程に綺麗で可愛いせいにしとこうか。俺は諦めてベッドに潜り込んだ。

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作者名:年長さん | 作成日時:2023年3月25日 1時

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