シャッターチャンス(赤×黄) (ページ6)

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黄side

しげとご飯を食べたあと、家に戻りブログを書く。今日は何か写真を貼ろうかと写真フォルダを見ると一番最初にしげからお詫びとして貰った写真が目に入った。

「なんでこんなん撮ってん…」

その写真にはカメラの奥のしげを嬉しそうに見ている俺。この時はてっきりクリスマスツリーを撮ろうとしていたのかと思い、退こうとした時だった。

「…こんな顔しとったらバレるやんか」

写真の中の自分は完全に好きな人を見る目で。ため息が出てしまう。こんな気持ち隠し通さなければいけないのに。

「あー！もう！」

家に1人なのをいいことに大きな声を出す。
こんなウジウジ悩んでるなんて自分らしくない。俺はブログに言葉を付け足し、この写真を貼った。

『しげが勝手にマフラーをリボンにした償いでこの写真をくれました。…いらんがな！』

どうせバレない。むしろこれを出さない方がしげに怪しまれる。俺は半ばなげやりにブログを更新した。
1時間経ったところにルーティンになりつつあるエゴサをする。

「…よかった」

ファンの皆は可愛いやら、しげじゅん好きやら色々と呟いてくれている。その中には一切俺の恋心に気づいている人は居なくて安心する。

「そりゃ、おらんか」

考えすらしないだろう。メンバーがメンバーを好きなんてことが実際に起こっているとは。
俺は杞憂だったと知り、お風呂に入ろうと動き出した。

「…え？」

しかしそれは俺のスマホの着信音によって止められた。