シャッターチャンス(赤×黄) (ページ2)

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赤side

大通りに来ると夜ということもあり、イルミネーションが綺麗に光っていた。

「わぁ！すごいなあ」
「せやなぁ」

流石に俺はそこまでテンションは上がらないがメルヘンおじさんこと淳太はデカい目にキラキラとした光を映して嬉しそうにしている。

「そういや、もうそろクリスマスやもんな」
「あぁ！確かにな！」

そう言うと｢ええなー｣とか｢皆恋人と過ごすんやろなー｣とか独り言を発し始めた。

「淳太は今年もクリぼっちやもんな」

そんな淳太を弄りたくて思わずそう言うと淳太はほっぺたを膨らました。
うわ、なにそれ。可愛い。

「うるさいわ。仕事やからぼっちやないし」

言い返してくる淳太に俺はニヤケが止まらない。

「はは、そやな」
「なんやねん」

そのニヤケが伝わってしまったのか眉間にシワがよった。

「シワ寄せんなや」

そう言って眉間をグリグリ押してやるとより一層増えてしまう。

「しげが変なことするからやん」
「おん。ついな」
「ついってなんやねん(笑)」

やっと淳太の眉間からシワが消え去った。

「あ！でっかいクリスマスツリーあるわ！」
「ん？…ほんまや」

大通りを抜けたところにある大きい広場の中心にこれまた大きいクリスマスツリーが飾られていた。

「すごいで！見てからご飯行こうや！」

はしゃぎながら俺の腕を引っ張る淳太。俺もクリスマスツリーの写真を撮るためにスマホの準備をしながら小走りで着いていく。そして広場に着いたら淳太は俺の腕を離した。

「綺麗やな！」

クリスマスツリーをバックに振り返って笑うリボンの淳太はこれまで以上に可愛くて。

「おん」

パシャリとスマホのシャッターを切ってしまった。