60 志村新八side ページ11
「あーー……暑っ、もう何もしたくねぇ…」
「おい、ダメガネ。アイス買ってこいよ」
……僕はこいつらをどうすればいいのでしょうか。
蒸し暑かった梅雨も終わり、カラッと晴れた夏がやってきた。
月も7月になりいよいよ真夏が近づいてくる。
そんな中、いつもだらけている万事屋の2人はそれにも増して死にそうだ。
銀さんも神楽ちゃんもこの暑さで動く気力もなくして、もう溶けそうなくらいグタグダとしている。
今の2人に反論しても、こっちまでとばっちりをくらいそうなので何も言わないことにした。
「はぁ…、分かりましたよ。あんたらの分のアイス買ってくるんでそれ食べたらちゃんと動いてくださいね。」
僕は半ば諦め状態で2人にそう投げかけ、万事屋を後にした。もちろん、銀さんの財布を持って。
僕は近くのスーパーに行き、買い物ついでに神楽ちゃんと銀さんの分のアイスを買った。
ったくあの2人は…。万事屋の居間にあるソファで寝そべる2人のことを思い浮かべて無性に腹が立ってきた。
「…っわ!!すいません…!!」
と、2人に腹を立てて歩いていたからだろうか僕は曲がり角で人とぶつかりそうになった。
『っと、ごめんね……あ、新八だ。』
「えっ、あ。如月さん!!」
僕の前に現れたのは真選組の如月Aさん。銀さんのいわゆる想い人だ。
「…見回り大変ですね。てか、隊服暑くないんですか?」
『うん、暑いね。というか今日は見回りというか昨日の謝礼回りなんだけど…笑』
僕は謝礼回り?と首を傾げたが、ふと朝に銀さんが愚痴っていたことを思い出した。
「えーっと確か、沖田さんが夜にバズーカをぶっ飛ばしたとか?でしたっけ」
『それそれ、ったく総悟のやつ…。多分この調子だと、今日丸一日歌舞伎町にいることになりそうだよ…』
わぁ…それは、大変そう…。ってことは万事屋にも来るのかな?と思い、もしかしたら銀さんとAさんが話す機会があるかもしれないとちょっと期待した。
「あ、如月さんアイス食べます?これで少しは涼しくなると思うんですけど…」
『ほんと!?じゃあ、有難くもらおうかな』
僕はさっきスーパーで買った、銀さんへのアイスを如月さんに渡した。
『あ、じゃあありがとう!!またね』
如月さんは手を振って、その場から去っていった。
きっと謝礼回りは、沖田さんと来ているのだろう。遠くに茶髪のこれまた暑そうな隊服を着た人が立っていた。
「…ってか暑い!!僕も帰ろ」
65人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン汁(プロフ) - 梨音さん» コメントありがとうございます!!更新遅くてごめんなさい!!これからも頑張るので応援お願いします! (2019年5月2日 16時) (レス) id: f3fc60b2ce (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - とっても面白いです!!更新、楽しみにしてます!! (2019年4月25日 20時) (レス) id: 2014aa6b49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:レモン汁 | 作成日時:2019年4月22日 18時