六話 ページ8
『………林太郎さん呼ぶね。』
そう云えば、兄ちゃんはパッと私から離れた。
林太郎さんの恐ろしさは、私より兄ちゃんが良く分かっている筈だ。
「家帰ったら覚えとけよ?」
きゃーこわーい。
言葉の割には、私の頭を優しく撫でて歩いて行った兄ちゃん。
其の瞬間。
バシュッ、バシュッ!
二発の銃声が聞こえた。
私は咄嗟に兄ちゃんに抱き抱えられ、思わず目を閉じる。
今度は直ぐ近くで銃声が一発鳴り響き、「ぐわぁっ!」という声がした。
「もう大丈夫だ。怪我ねェか?」
其の声に恐る恐る目を開くと、視界に入ったのは兄ちゃん………と、兄ちゃんが構える銃。
銃口からは煙が出ていた。
『ひぃっ』
私は情報屋ということ以外は只の一般人だ。銃なんて、使った事は無いのは勿論、実物を見た事も殆ど無い。
其れを、兄ちゃんは日常の様に使いこなしているのか。
矢っ張りポートマフィアって怖い。
絶対入んない。死んでも。
ふと我に返り兄ちゃんを見ると、頬から赤い液体が一筋流れ落ちていた。
『ち、血が………』
「あァ? こンなの只の擦り傷だろ。」
『いやいやいやいや』
貴方達はそうかも知れないけど!
駄目だ、矢っ張りポートマフィアに入ったら即死する未来しか見えない。
「手前、情報屋なンだから命を狙われる事だってあンだろ。手前の脳味噌には億単位で取引されるレベルの情報が詰まってンだぞ?」
『お、億単位………』
「まァ、今回は俺の事を狙ってたらしいけどな。」
遺体の片付けに勤しむ黒服さん達を一瞥してから、兄ちゃんはハァ、と溜息をついた。
「心配だ。本部まで送って行く。」
『………はぁ!?』
✄--------------- キ リ ト リ --------------✄
お星様がトマト色になってるよ!←
いやもう、本当に感謝感激でございます。
これからも宜しくお願い致します。
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桃茶(プロフ) - 詞音さん» ありがとうございます!夜中の3時…!?ちゃんと睡眠も取ってくださいね!w (2018年4月9日 7時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 面白かったです!ついつい夜中の3時後まで読んでしまいましたw 他のも見ときます! お疲れ様でした。(´∀`) (2018年4月9日 3時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
桃茶(プロフ) - 御免なさい、三十二話とあとがきが何故か消されていて……形的にはこれで終わりです!閲覧ありがとうございました! (2018年4月3日 13時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
悠爽 - 終わるんですか!?とても良い作品だったのに!でも作者さんお疲れ様でした。とても素敵な作品で面白かったです!!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: e139e0903a (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - え・・・終わっちゃうの!?・・・・・おもしろかったです!! (2018年4月3日 12時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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