三話 ページ4
朝ご飯で使った食器を洗っていると、肩に重みが。
『………何やってんの。』
「もう直ぐ仕事行くから、充電してンだ。」
『あっそ。』
私の肩に顔を埋める兄ちゃん。
髪が首に当たって、ちょっと擽ったい。
あと洗い物がやりにくい。
「俺があげた香水、早速付けてンのか。」
『うん。』
ずっと前から欲しかった物なので、そりゃそうだ。
其処は否定せず、素直に認める。
「善い匂いするな。」
『そうだね。』
特に会話が続く訳でもなく、会話と沈黙が交互にやって来る。
気不味いと感じている訳では無い。朝は之が普通だ。
「………よっし。行くか。」
『はいはい。』
水で濡れた手を拭いて、私も玄関に同行する。
『はい、帽子ね。』
「有難うよ。」
兄ちゃんのトレードマークともいえる帽子を手渡す。
兄ちゃんはマフィアだ。
物騒な仕事だし、帰りが遅い時は心配になる。いつ死ぬか分からないし、マフィア経由で知り合った人から連絡が来た時は、「兄ちゃんが死んだとかじゃ無いよな……」と少し不安になる。
こんな兄だけど、矢っ張り大切な家族だもの。死んで欲しくなんて無い。
「………何時も思うけどよ、何か夫婦みてェだな。」
『…………』
「睨むなよ………可愛いけど。」
『黙れ。』
何時ものコートを肩に羽織い、兄ちゃんは玄関から出て行った。
『行ってらっしゃい。』
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桃茶(プロフ) - 詞音さん» ありがとうございます!夜中の3時…!?ちゃんと睡眠も取ってくださいね!w (2018年4月9日 7時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 面白かったです!ついつい夜中の3時後まで読んでしまいましたw 他のも見ときます! お疲れ様でした。(´∀`) (2018年4月9日 3時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
桃茶(プロフ) - 御免なさい、三十二話とあとがきが何故か消されていて……形的にはこれで終わりです!閲覧ありがとうございました! (2018年4月3日 13時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
悠爽 - 終わるんですか!?とても良い作品だったのに!でも作者さんお疲れ様でした。とても素敵な作品で面白かったです!!! (2018年4月3日 13時) (レス) id: e139e0903a (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - え・・・終わっちゃうの!?・・・・・おもしろかったです!! (2018年4月3日 12時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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