十七話 ページ20
『えっ！？ 龍くんが大怪我を！？』
思わず私は、街中で声を上げてしまった。
周りの人の視線が突き刺さる。
すいません。
【あァ。未だ昏睡状態だ。】
『そっか………目覚めたら教えて。お見舞い行く。』
【喜ばねぇと思うけどな。】
……………うん、何だろう。
兄ちゃんの機嫌が、昨日から悪い。
何かあったのかな？
私はそういうのは素直に聞いちゃうタイプ。
『兄ちゃん、最近何かあったの？』
【…………太宰に会った。】
『嗚呼、うん。察した。』
大方、こてんぱんにからかわれたんだろうな。
太宰さんと兄ちゃんが絡むと、ろくな事が無い。
大人気ないっていうんだよね。
電話を切ったあと、私はいっちゃんに電話をかけようか迷った。
でも辞めた。
なんていうか、余計な口挟む事になるし。
それにしても、何で大怪我なんか……
龍くんに限って、ねぇ？
心配ですね、うん。
向こうはそう思ってないかもだけど、大事な友達ですから。
だから………
『もしもしたっちー？ 龍くん大丈夫？』
【何で俺？】
明らかに不満そうな声が聞こえてくる。
龍くんは昏睡状態だから、電話の仕様が無い。
いっちゃんは何か電話しづらい。
兄ちゃんはさっき切っちゃった。
こういう時、役に立つのはたっちーこと立原道造くんである。
因みに、たっちーは私の事を「妹さん」と呼ぶ。
【あー、どうだろうな。芥川の兄貴の事だ、直ぐに目ェ覚ますだろうが……問題なのは樋口の姐さんだな。】
『えっ、いっちゃんが？』
【あァ。はっきり云うと、樋口の姐さんには俺達を従わせる程の権利はあっても、力は無ェ。首領から処分命令が下るのも、時間の問題だ。】
『そんな………』
そんなのって無い。
いっちゃんは、確かに龍くん程の異能力を持っている訳では無い。
でも、いつも一生懸命龍くんの……ポートマフィアの役に立とうと頑張ってるのに。
【妹さんの気持ちも判らない事は無ェ。でも、ポートマフィアにはそうやって処分されてきた奴等もいるんだ。】
『…………うん。』
有難う、と云って私は電話を切る。
厭だな、いっちゃんが居なくなっちゃうのは。
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桃茶(プロフ) - 詞音さん» ありがとうございます！夜中の3時…！？ちゃんと睡眠も取ってくださいね！w (2018年4月9日 7時) (
レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
詞音 - 面白かったです！ついつい夜中の３時後まで読んでしまいましたw 他のも見ときます！ お疲れ様でした。(´∀`) (2018年4月9日 3時) (レス) id: 6b5092fe94 (このIDを非表示/違反報告)
桃茶(プロフ) - 御免なさい、三十二話とあとがきが何故か消されていて……形的にはこれで終わりです！閲覧ありがとうございました！ (2018年4月3日 13時) (レス) id: d281eb019e (このIDを非表示/違反報告)
悠爽 - 終わるんですか！？とても良い作品だったのに！でも作者さんお疲れ様でした。とても素敵な作品で面白かったです！！！ (2018年4月3日 13時) (レス) id: e139e0903a (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - え・・・終わっちゃうの！？・・・・・おもしろかったです！！ (2018年4月3日 12時) (レス) id: da69d52ea0 (このIDを非表示/違反報告)
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