【 secret 】part1

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『えっとぉ私、帰ります』


「今日は仕事？」


『いいえ 広臣さんは？』


「午後から」


『そっか、頑張ってね ありがとうございました』


「ああ また」




何で普通に接してくるの……

私、覚えてる



広臣さんが頬にキスをしたことを


寝てるふりしてた

今も 知らないふりしてた
　


何でキスしたの？







って聞けない







酔って知らないふりする私はずるい



気持ちを教えてくれない広臣さんは

もっとずるい







私はホステス



きっと広臣さんからみて私は









本命じゃない




帰りのタクシーで

１滴の涙がこぼれ落ちた

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