妹様と入学式【ツイステ】 (ページ22)

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『あぁ？さっきまでの威勢の良さはどこに行ったんだよ』

慌てて外に出たレオナの視界には、寮生が地を這いずり、妹がその内１人を踏んづけている姿だった

ラギー「あ！やっと来たんッスか〜レオナさん。あれ止めてくださいよ」

レオナ「ハァ、こんな事だろうとは思った。オイ」

ボコボコになっている先輩にとどめを刺そうと足を振り上げていたAは兄の一言で行動が止まった

『兄様！ごめんなさい、今日はなにかお約束してたかしら？』

足をもとに戻しレオナを向くその顔は笑みに満ちていた
先に言っておくが、この女顔はかなり良い。兄があれなのだ、それにそっくりな彼女は美人であり笑みの攻撃力は相当高い
男子校という華のない空間に、短くて1年長ければ2年程身を置いている彼らに取ってクリーンヒットは間違いなかった

レオナ「その辺にしといてやれ。これ以上はお前が問題視されるぞ」

『それは困るわ。あ！そうだ兄様、聞いてくださいな』

興味が消えたのか兄の方へ近づいてくる彼女
途中、地に転がっている寮生達を容赦なく踏んでいたが、特に気に留めず兄の腕に絡みつき寮内へと消えていった

ラギー「ここの片付け誰がすると思ってるんッスかねぇ。ハイハイ、君たちも早く立つッス」

サバナクロー生「いやぁ、気持ちいいくらいボロボロにやられてるなぁ」

サバナクロー生「うるせぇ！」

姿が見えなくなったと同時に起き上がってくる寮生達
大きな怪我が無いか一通り確認して、魔法で傷ついた箇所を直し、ボロボロになった寮生は大きな怪我が無い限り、疲れたのかそうそうに寮内へ引き上げていく

ラギー「それにしても、思ったより今年の一年はシブトイッス」

サバナクロー生「去年俺らボコボコにされたもんなぁ。今年の一年はなにかと反撃してくるから」

ラギー「これはマジフトのベンチ争いが大変ッス」

サバナクロー生「ラギーは良いよなぁ。お前は去年も入ってたじゃねぇか」

ラギー「マレウスさんにボロボロにされただけでこれと言った活躍は無かったッス」

サバナクロー生「俺、今年でラストだからベンチ入りくらいしたいけどこれじゃ夢ないわ〜」

ラギー「今年もマレウスさんにボコボコにされるだけッスよ。出るだけ損」

サバナクロー生「その事なんだけどよ。寮長がなんか考えてるらしいぞ」

サバナクロー生「俺も聞いた。なんでもAはマレウスを止める秘策を持ってるとか言って」

ラギー「あのマレウスさんを止める魔法ねぇ」