残念ながら凡人でした 【銀魂】【沖田総悟】

拾陸 夢喰い ページ17

「お前ェ何してんでィ、ここは真選組屯所だ。早く豚小屋に帰れ。それともお前がやったのか？うちの奴らのこと。天人か？」


沖田さん豚小屋って…その子どう見ても…豚じゃない……それに、剣の先でツンツンしないであげてください…

「沖田さんやめてください…可哀想です…」

「…ごめんなさい…お腹が空いてたんだ…だから悪夢を見させて、食べてたんだ…」


じゃあ私が聞いた声も、悪夢だってこと？


「おい、いい訳していいわけ？じゃあ一体こいつの傷は何なんでィ」


いい訳して…いいわけ…


「悪夢が強すぎて、具現化してしまったんだと思います。自分の悩みや過去のショックが大きい程そうなるみたいです…」


自分の悩みや過去…か。
あの声に何か意味があるってこと？
それにしても可愛い…動物のバクを小さくしたみたいな


「可愛いなぁ…あなた…獏だよね？」

「はい！夢喰族の、獏という種類です」


頭を撫でると何されるか分かんねェぞと止められたが、刀突きつけられてるところで何もしないだろう。


「駄目だよ獏ちゃん。悪い夢を見させて食べるのは…獏はね、悪夢に困ってる人を助けてあげる幻獣
なんだよ。私のいた場所ではそうだった」

「はい…何故か今日は無性にお腹が空いていたんです。いつもなら一日一夢で平気なのですが…
次からは悪夢にうなされている人達を助けます！」


そのあと獏ちゃんは、家族が迎えに来て星へと帰っていった。でも、良かった。何もなくて


「あの、沖田さん。ありがとうございます…心配してくれて…嬉しかったです」

「お前ェがみっともなく腰抜かしてたから、仕方ねェから情けをかけてやっただけでィ」

「それはそれはありがとうございますねって痛ッわざと傷口に、消毒液いっぱいつけてません！？」

「何でィ。サービスでさァ」


ていうか、何この状況？何で私、この人に傷の手当てされてるんだ？私、彼氏いたことないんだから！
不慣れなんだよ！！


「もういいですよ！自分でやりますから」

「駄目でィ」

「子供じゃないんですよ私！！１７です！立派な Lady 何ですよ！？」

「俺から見たら、お前ィはくそガキでィ」

「ひどい！！私、悪口言う人は嫌いです！そうです。新八君のこと見習ってくださいよ」

「新八君のこと好きなんだろお前ィ」

「え？まぁはい」


沖田さんは絆創膏を頰に貼ってくれて、そうかと言うと沖田さんは振り返ってテレビを付けた。
…悪口言う人は嫌いって言ったけど傷つけちゃったのかな…

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